第12話

「冬人」


「あ、冬人くんママさん」


「お母さん!」



 と抱きついてみる。なんか実家のような安心感。心がポカポカしてきた。



「それで、あの後大丈夫でしたか?」


「はい。冬人くん、もうみんなと仲良くなっちゃって」


「あら、それはよかったです」


「……ふわぁーー……?? 先生、えっとね、誰ー?」


「凛ちゃんこんにちは。冬人くんのママさんだよ」


「あらあら。こんにちは」


「こんにちは!」


「えらいわねー。冬人くんのママですよ。今日は、冬人と仲良くしてくれてありがとね」


「凛ちゃんありがとう!」


「ううん。私がね。あのね。えっとね、冬人くんと仲良くしたかったからね。あのね。お友達なんだよ!」


「あらあら。じゃあ、これからも仲良くしてくれる?」


「うん!」


「ありがとう。それじゃあ、冬人帰ろっか」


「うん。先生、凛ちゃんバイバイ」


「冬人くん、あのね。バイバイ!」



 先生は軽く会釈をしている。母上に手を引かれていない方の手で手を振りながら保育園をでた。

 それにしても、お昼過ぎに家に帰るんだ。不思議なような、特別感があってワクワクするような。この何とも言えない感じ。おらワクワクすっぞ。

 保育園楽しかったな。明日もかな?



「ねえねえ、お母さん、明日も保育園?」


「楽しかったのね。残念だけど、明日は保育園じゃないわ。冬人は、そうね。日曜日までにあと2回行くわ」


「わかった」



 なるほど。週3か。そりゃあ、ほいほい男の子を預けれないか。貴重な男の子だもんね。もし何かあれば気が気じゃないだろうし。

 ま、家も好きだからいいけど。明日はゴロゴロしようかなー。何もしないこれに限る。初めての保育園で疲れたとか言っとけば余裕よ。いやでも、母上なかなかに鋭い時あるし、バレちまうやもしれぬ。いやはや、恐ろしい。


 ただいま。マイハウス。俺は戻ってきたぞ! うおおおお!



「冬人、手を洗ってきて」


「はーい」



 手洗いに行きますぜ。ぐちゅぐちゅぺも忘れずに。菌はどこに潜んでいるかわからんでございます。

 いざ、滅菌滅菌。お前はすでに死滅している。残念だったな。お前のすきにはさせへんで。



「お母さん、洗った!」


「あ、夏美が寝てるから静かにね」



 コクリ。



 俺は空気を読める男の子なのである。激かわ妹の睡眠は俺が守る! 何者にも邪魔はさせん。夏美、じっくり寝るんだze⭐︎

 キモっ。自分でやってて鳥肌もんですわ。俺はチャラ男にはなれない!



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実は虚○推理のネタあったり


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