お母さんの思い(六花視点)
私は六花と申します。
私の姓はまぁ今はいいとしましょう。まぁ、どこぞかの財閥の血縁者とだけは言っておきましょう。名は六花です。
そして、私には子供が2人、男の子と女の子が1人ずついます。残念ながら、夫はおりません。人工授精で子を授かりました。ですが、いいのです。今は2人の子と一緒にいるだけで毎日が幸せなのですから。
そうそう、この世界は男性が極端に少ないのです。なので基本的に男性は何もかも優遇され特別措置を取らます。そしたらどうでしょう、そんな甘やかされた環境で育って仕舞えば男性の性格は必然的に2分化されるでしょう。一方は、傲慢に。もう一方は閉塞的に。
私は、お家柄で男性と関わる機会が多々ありました。もちろん、お見合いなども。ですが、みなさん例外なくこのどちらかでした。
まず傲慢な方は、時間に遅れるは、女を物としか見ておらず、こちらに度々命令をしてきました。もちろんその要求をのむこは致しませんでしたが、はっきり言って論外です。
なら、閉塞的な方はどうかというとこちらも論外ですね。まず、来ません。話にならないです。
そんな経験ばかりで正直男性にはうんざりしてしまい、結局結婚することはありませんでした。
昔、級友が、早く結婚したいなどとほざいていましたが、意味がわからなかったです。男性の何が良いのか。
そもそも、私の家は、この世界では珍しい男女平等を支持しております。その時点で男性を優遇するのは当たり前、自分達は優遇されるのは当たり前と思っている方達と馬が合うわけがありません。
この世界は、男性の方が断然優先されているので周りからは理解しがたい事のようでした。まぁ、権力だけはあるようだったので弾圧やら非難の目を表だって向けられる事はなかったですがね。こういうときほんと便利ですよ。権力。
「ねえ、お母さんこれ開けて」
「ちょっと待ってね。はい。どうぞ」
「ありがとう」
先程の子は私の子供の冬人です。
このような発言はちょっと控えたいのですが、しっかりと教育されてる子だと自負できます。この言い方は、子をモノみたいに思っているみたいであまり好かないのですがね。
話を戻しますが、私の息子はほんとうにいい子に育ってくれたと思います。ただ、ちょっと言動がおかいと言いますか、年不相応な時がある気がします。
この前なんか、冬人が自室で1人漫才してだことがありましたが、お母さんは優しいので、見なかったことにしました。
娘の夏美はまだ小いさいので気をつけなくてはいけない事が多くてなかなか大変ですが、それが苦にならないくらい夏美はかわいいです。この子もいずれ美女になる事でしょう。もしかしたら、お兄ちゃんの冬人を夏美が、好きになるかもしれませんね。もちろん恋愛的な意味で。
そして、私の勘が正しければ、いずれ兄を籠絡しにかかるかもしれませんね。一応、父親が違うはずなので夏美と冬人の結婚は法律上は何も問題ありません。むしろ、私からしたらしてもいいと思うんですがね。冬人が拒否できないように着々と外堀を埋めるのもいいかもしれません。冬人自体、夏美を溺愛してる雰囲気もありますし案外すんなりいくかもしれません。
冬人にはこのまま優しく育って欲しい、将来の結婚相手を幸せにして欲しいと思っています。
冬人は最低でもあと5人ほど結婚相手を見つけなくてはいけません。もう、1人ほど候補がいるような気もしますが、気長に待つとしましょう。
結婚相手が見つかるまで、私はお母さんとして全力でお母さんを遂行します。
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