本編 第1章オランビス島

第1話 始まりは海外視察①

…………………………………………


……………………………………………


AM6:00

------


ピピピッピピピッ

ピピピピ


パシッ!!


スマホのアラーム音で目を覚まして、音を止める。


「ふぁぁ…朝かぁ…支度しなくちゃ…」



眠気を覚ます為に、ぐっと背伸びをしたら…私の1日がスタートする。



AM6:30

------

顔を洗って、職場の制服に着替えたら、お弁当作りを始める。


カンカン…パシャ

卵を割って…


シャカシャカシャカ…

砂糖とマヨネーズを入れて解いて…


チチチチッボッ!!

油を入れた四角いフライパンを熱して…


ジュワァァ…

解いた卵を入れる。


四角いフライパンを使い、卵焼きをひっくり返す。形を整える。


甘くてふわふわな卵焼きの完成!


おっ…今日の卵焼きは綺麗な焼き色。上手くできたかも。お昼ご飯が楽しみだな。




AM7:00

------


パンッ


「手を合わせて…いただきます。」


ご飯に感謝の気持ちを伝えてから、味噌汁をひとすすり。朝はやっぱり味噌汁が1番ね。


優しい気持ちに包まれて、日本人に生まれて良かったとしみじみ思う。


朝ごはんを食べながら、

テレビを付けると丁度占いがやっていた。


『ーー今日の運勢をカウントダウン!』


…あっ….この占い。結構当たるやつ…まだ、私の星座が出ていない。今日はもしかして…


『1番良い運勢は蟹座の貴方!運命の人に出会うキッカケが訪れるよ。怯えず受けれ入れてね。ラッキーアイテムはネックレス!』


やった!今日は1位だ!へぇ…運命の相手かぁ…白馬の王子様的な?彼氏いない歴=年齢だから。出会えると嬉しいな。


そう思いながら、味噌汁をまたひとすすりした。



AM8:00

------

必要最低限のお化粧を施し、家の戸締りをしてから、家を出る。


「行ってきまーす」

一人暮らしなのについ言ってしまうこの言葉。癖だから仕方がないかな?なーんてね。


キィィバタン!ガチャ


カツ カツ カツ


余裕を持って職場へ出勤。距離は近く家から歩いて15分ほど。お昼休みとか非常に助かるのよね。家に戻って家事とかできるし。


「いたたっヒールだと履き慣れないな…職場が近くて良かった…靴がスニーカーOKならさらに嬉しいんだけど。」


足を少し引き摺りながら、職場へと向かった。




AM8:30

------

職場に到着!さっそく席について仕事の準備を…んん?なにこれ??


机を見ると、花型の可愛らしい付箋が貼っていた。付箋を手に取り、見るとこんな事が書かれていた。


『海原さんへ、8:45に第1会議室に来て欲しいです。伝えたい事があります。押領司ひすい』


なんと!容姿端麗で高嶺の花の上司からお呼び出し…えっ何だろう?気になる…気になるけど…


あと15分しかない!急がないと!!

まずは間に合わせるのが優先だ!メモ帳と筆記用具を持ち、席の近いスッタフ達に声掛けをした。


「すみません!会議のため30分ぐらい抜けます。行ってきます!」


上司1「おー行ってらっしゃい」


上司2「行ってらっしゃい。急がなくて良いからね~」


周りの上司達に軽く会釈をしてから、急ぎ足で会議室へ向かった。


バタ バタ バタ バタ


でも、まさか…この一枚の付箋から、今までの生活がガラリと変わってしまうなんて…


占いが言っていた通り…『あなた』と出会うなんて…








この時の私は……思いもしなかったの。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る