古井戸
弟がまだ幼稚園児だったときのこと。
ある日、父の仕事について行ってとある宅地を訪れていた弟が、顔を真っ青にして帰ってきた。
「寒い。気持ち悪い」
弟がそう言った瞬間、姉がすっ飛んできて猛烈に背中を叩き始めた。
しばらく叩かれて、弟はトイレに駆け込んで激しく嘔吐した。
吐くのが収まると今度は高熱を出し、弟は寝込んでしまった。
その後、母が父を問い詰めたところ、訪れた宅地はまだ地鎮祭をしておらず、おまけに弟は霊抜きせずに潰した井戸に触ってしまったのだという。
祟りなのか何なのかわからないが、怖かった。
結局その後、その土地に家は建たなかったらしい。
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