第68話 猫と旅行の計画。
今日は、バイトの日。
学校から帰って、着替えたら、
琢磨と、待ち合わせして、
本屋さんへ。
接客してる、琢磨を横目に、
あたしは、本を並べている。
バイトが、9時に終わって、
それから、琢磨と本選び。
「ねぇ、琢磨。どんな所行こうか?」
「ふふっ。それを、調べるのに、
雑誌をかうんじゃ?」
「あ、そっかぁ。」
「でも、ごめん。さくらの言う通り、
買うにも、方向って言うか、
大体、どんな所かは、少し、
立ち読みして、決めないとね。」
「そうそう、そう言うことが、
言いたかったの。」
琢磨と一緒に、雑誌をパラパラと、
めくり、良さそうな場所を、
二人で、探す。
あまり遠く無くて、楽しそうな場所。
景色のいい所。
二人で、雑誌の雰囲気で、
「ここは?」
何て、言いながら、ページをめくる。
何時もは、スマホが、メインだから、
何か、こう言うのって、
楽しい。
結局、一人一冊づつ、旅行の雑誌を、
買って、後は、おうちで、
考えることにして、本屋さんを、
後にした。
「ねぇ、琢磨の事だから、大体の、
場所って、決めれたんじゃない?」
「うん。行きたい場所は、いくつか、
有るんだけど、ちょっと遠いかなぁ。
と思って。さくらの、行きたい所も、
聞きたいし、車だから、好きな時間に、
出発出来るから、今回だけじゃなくて、
行きたい場所は、時間をかけて、
そのうち、必ず行こうよ。」
「うん。」
琢磨の優しい笑顔に、即答で、
そう答えた。
結局、琢磨は、あたしの見てた、
ページにある、熱海の温泉に、
行こうよって、言ってくれて。。。
最初の、ドライブは、熱海に決まった。
少し、遅くなってしまったけど、
今日も、琢磨のために、心を込めて、
晩御飯を作る。
一緒にいるのも、幸せだけど。。。
あたしは、ご飯を、琢磨に作るのって、
本当、幸せだ。
琢磨の、ご飯を食べてる所が、
見たいから。
「ねぇ、さくら。何時も、ありがと。
美味しいご飯を、作ってくれて。」
「ふふっ。どうしたの?」
フワッと、琢磨が、後ろから、
あたしを抱き締めてくれて。。。
「ん。何か、さくらが、嬉しそうに、
ご飯を作ってくれるから、
見てたら、言いたくなった。」
「ふふっ。嬉しそうにじゃなくて、
嬉しいんだよ、琢磨が、美味しそうに、
食べてくれるから。」
「ふふっ。美味しそうにじゃなくて、
美味しいんだよ。さくらの、ご飯は。」
「ありがと、琢磨。」
琢磨が、あたしの腰の上の辺りを、
「キュッ」と、抱き締めて。
あたしの肩の上に、顎を軽く載せる。
「ふふっ。琢磨。ご飯作りづらい。」
「あ、ごめん。」
「もう。座ってて。」
「あら、旅行行くの?」
振り替えると、お母さんが、帰って
来てて、テーブルの雑誌を見ていた。
「お母さん?いつ帰ってたの?」
琢磨と二人で、振り替えると、
お母さんは、笑顔で、
「ご飯、作りづらいとか、
言ってた時かしら?」
あたしも、琢磨も、少し動きが、
止まって。。。
「お母さん、帰って来たら、
ただいまくらい、言ってよ。」
と、ちょっとあたしは、むくれて
そう言ってしまった。。。
「だって、そう言う雰囲気では、
無かったわよ。」
「もう。お母さんは。。。」
琢磨は、あたしを抱き締めたまま、
振り替えると、
「お母さん、お帰りなさい。」
と、微笑んだ。
そんな、琢磨に、お母さんも、
「本当に、琢磨くんは、さくらが、
大好きなのね。」
って、
頬杖をついたまま、微笑み返した。
流石に、あたしも、この乗りに、
最近は、少し慣れて来ていて。。。
琢磨が、次に、何を言うのかも、
わかっていた。
「大好きです。」
琢磨が、そう答えると、
あたしも、お母さんに、
「あたしも、琢磨の事、大好きだから、
仕方ないかぁ。」
と、お母さんと、琢磨に、微笑んだ。
料理をテーブルに運んだら、
ご飯の前に、琢磨は、クロに、ご飯を、
あげて。。。
それから、三人で、今日の事を、
話しながら、ご飯を食べた。
お母さんの、優しい顔が、
本当に、あたしは、嬉しくて。
暖かい雰囲気で、食べるご飯は、
本当に、幸せ。
琢磨とあたし。そして、お母さん。
二人で、ご飯を食べていた、
あの時には、考えられなかった、
そんな、幸せを、あたしは、
今、
感じている。。。
毎回そうなんだけと、琢磨が、帰る時。
その時だけは、ちょっとだけ、
寂しくなる。
帰る時、琢磨が、あたしを、
軽く、抱き締めてくれて、最近は、
毎日、キスをしてくれる。
「お休みなさい。」
「うん。お休みなさい。琢磨。」
そう言って、琢磨を見送る。。。
玄関の外で、ちょっぴり寂しい、
毎日のやり取り。
本当、あたし。琢磨が、好きだ。。。
そう。。。 大好きだ。
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