第64話 猫と教習所へ。
「琢磨と。ドライブかぁ。。。」
夏休みに、ドライブ。
その目的の為に、予定よりも、
少し早く、教習所に、通う事に、
なった。
教習所の手続きは、隣に琢磨が、
いてくれたから、とっても、
スムーズに、出来た。
「ねぇ。琢磨。」
「ん。」
「車の免許って、車乗るだけじゃ、
無いんだね。」
「そうだね。さっき、やった、
シュミレーションも、そうだけど、
仮免許とるまでに、標識とか、
覚えないといけないからね。」
「さっき、教本をね、ちょっと、
見たけど、標識ってさ、
いっぱい、有るんだね。あたし、
見たこと無いのも有ったよ。」
「ふふっ。僕も、同じ。」
「あんなの、
みんな、覚えられるのかな?」
「覚えないと、免許取れないから、
一緒に、頑張ろ。」
そう言うと、微笑む、琢磨を見てると、
あたしも、頑張ろうって、
気持ちになる。。。
座学は、学校の勉強と比べると、
覚えれば、良いだけなので、
あたしも、琢磨も、
そう言うのは、得意だから、
教本を、数回読み返して、
覚える事が出来た。
標識は、似たのがあって、
ちょっと、あたしは、苦手かも。
でも、琢磨が、クイズ見たいに、
あたしに、聞いてくれたりして、
苦手かな?って、思ったけど、
琢磨のお陰で、楽しく覚えられた。
「ねぇ、琢磨。」
「ん。どうしたの?」
「あたし、何か、楽しいかも。」
「ふふっ。僕も、さくらと、
教習所。結構楽しんでるよ。
って言うか、楽しい。」
そう言って、微笑む琢磨は、
本当に、可愛く笑うから、
抱きつきたくなる。
まだ、数回しか、通ってないけど、
琢磨と一緒なら、何でも楽しいって、
良くわかった。。。
帰りのバスで、琢磨と二人で、
教本を、使って、交互に、
問題を出しあって、帰る。
「ねぇ、これは?」
「ふふっ。駐停車禁止。」
「じゃあ、これは?」
「進入禁止。」
「さくら、最初苦手って、
言ってたけど、大丈夫だね。」
「ふふっ。うん。でも、
琢磨の、お陰だよ。ありがと。」
「あ、もう着くね、降りる準備、
しないと。。。」
教本を、鞄に戻して、琢磨に、
引かれて、バスを降りる。
琢磨の手。暖かい。。。
「ねぇ、さくら。この分だと、
学校でも、教本持ち歩けば、
空いた時間で、
充分覚えられそうだね。」
「うん。あたしも、そう思う。」
覚える物は、こまめに見た方が、
覚えやすい。学科はいいけど、
次は、車に乗るから、ちょっと、
怖い。。。
でも、琢磨が、傍にいてくれるから、
きっと大丈夫。そんな気がする。
それでも、あたしは、
「ねぇ、琢磨。」
「どうしたの?」
「明日、車に乗るんだよね。。。」
「そうだよ。不安なの?」
「うん。だって、自分でなんて、
乗ったことないから。」
不安を、口に出して、琢磨に、
聞いて貰うと。
そんな、あたしに、琢磨は、
微笑んで。。。
「それは、僕も同じだよ。
だけど。。。
さくらが、傍にいるから、大丈夫って、
そんな感じなんだよね。それに、
初めてだから、
教習所に通ってるんだし、僕も、
一緒だからさ、
そんなに、気負わないで。」
って、言ってくれて。
不安な気持ちも、琢磨に、話すと、
凄く軽くなる。
何時も通り、ゆっくり歩いて帰る、
帰り道。
握ってる、琢磨の手も、気持ちも、
何時も、暖かいから、あたしは、
何時も、心が、暖かく包まれる。
家に着いて、
「ただいま~。」
って、中に入ると、琢磨は、
一番に、クロに、おやつをあげている。
そんな、琢磨を、見ているのも好き。
一生懸命、クロに、話し掛けてるのも、
好き。
クロが、琢磨に、返事して、
「なぅ~。」
って、返すのは、可愛い。
琢磨と、クロのやり取りを、
暫く眺めて。。。
あたしは、晩御飯の支度を、始めた。
週に、二回の教習所。
通う前の、不安な気持ちは、
殆んど無くなって。
琢磨と、同じ事をしているって、
その事が、あたしを、
幸せな気持ちにしてくれた。
ご飯を作り終わって。。。
「ねぇ、琢磨。」
クロと、遊ぶ琢磨に、近づいて、
幸せな気持ちを、琢磨に、キスして、
少しだけ、返した。
そんな、あたしに、琢磨も、
クロを、抱っこしたまま、
優しく、キスで、返してくれた。
「今日は、ありがと。琢磨。」
そう言って、あたしは、琢磨に、
ご飯を、差し出して。
琢磨も、笑って、ご飯を受け取ると、
「何時も、ありがと。」
って、優しく受け取った。。。
ご飯の時間が終わって。
お母さんが、帰ってくると、
今日の事を、琢磨と一緒に、
お母さんと、話して。
琢磨の帰る時間が、近づく。。。
最近、琢磨が、帰るのが、
少し、寂しい感じがして。
明日も、会えるのに。
あたしって、本当。
琢磨の前だと、甘えん坊だ。
帰る琢磨に、「ギュッ」って、
抱きついて。
「お休みなさい。」
って、言うと。
琢磨も、
「お休みなさい。」
って、言って優しく、キスしてくれた。
琢磨が、見えなくなるまで、見送って、
家に、入ると。。。
「さくら、そんなに、寂しいなら、
琢磨くんに、泊まって貰えば?」
と、お母さんに、笑顔で茶化された。
「もう。」
でも、お母さんのお陰で、
寂しさも紛れて、
あたしは、少し笑えた。。。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます