第63話 猫と運転免許。


僕の誕生日が終わって。

僕は、18歳になった。


この先、さくらと、通う予定の、

自動車の教習所。


仮免許までに、18歳であれば、

良いと言うことなので、

彼女と、話をして、通おうかと、

思っている。


教習所までの、バスが、駅から、

出ているのも、確認済み。


支払いも、分割に出来るのも、

確認済み。


「うん。これなら、無理なく、

通えそう。」

一人呟きながら、プランとかを、

メモして。。。


今日の、学校終わりに、さくらに、

相談しようと、家を出た。


「琢磨~。」


「おはよ。さくら。

今日は一段と、元気だね。」


「ふふっ。だって、琢磨に、

会いたかったから。」


「それは、僕も。。。」


そうなんだけど。。。

優しい彼女の笑顔に、

ドキドキした。。。


さくらを、何時も通り、迎えに行き。

さくらと、一緒に、登校する。


何時も迎えに行くけど、

僕は、迎えに行くのも、好き。

朝一番で、さくらに、会えるから。


さくらの、暖かい手を握って、

学校に着くと、

教室まで、仲良く移動。


すれ違う、仲間達に挨拶しながら、

教室に入る。


学校のみんなも、僕と彼女の関係は、

知ってるから、茶化される事もない。


「ねぇ、琢磨。」


「ん。」


「教習所って、仮免許までに、

18歳ならいいんだって。」


「え。うん。」


「あれ?知ってたの?」


「うん。今日、さくらに、

その話をしようと思ってて。」


「ふふっ。そうなんだぁ。

あたし、昨日ね、寝る前に、

スマホ見てて、初めて知ったの。

琢磨に、教えてあげようって、

思って。」


「ふふっ。ありがと。」


ホームルームが、始まって、

話の続きはその後で。。。


ご飯の時間になって、

僕の大好きな、お弁当の時間。


「はい、琢磨。」


お弁当を受け取るのも、

さくらの気持ちを受け取るのも、

同じ感じがして。

何時も、幸せになる。


「ありがと。さくら。」


さくらは、僕が、食べている所を、

見てるのが好きみたいで、

食べ初めは、何時も、

ずっと見てる。

だから、思わず楽しくなって。。。


「ふふっ。」


と、笑ってしまう。


「どうしたの?琢磨。」


「だって、そんなに、見詰められると、

流石に、僕も、たべずらい。」


「あ、ごめん。琢磨の食べっぷりが、

あんまりにも、気持ちいいから、

見惚れた。」

 

「ふふっ。そうなんだ。ありがと。

でも、さくらも、食べないと、

時間、無くなるよ。」


「あ、うん。」


その後、急いでさくらも、

ご飯を食べて、教室に戻った。。。


授業には、充分着いていけてる。

僕も、さくらも、成績は、

上位の方につけてる。


今のまま、頑張れば、

二人で、同じ大学も、大丈夫。

そんな、実感が充分にある。


学校が終わって、さくらと、

帰る、帰り道。


「ねぇ、琢磨。ひょっとして、

運転免許って、

もう調べてたりするの?」


「ふふっ。そうだよ。今日はね、

さくらと、その話をしようと、

思ってて、調べてメモしてきた。」


「あ、やっぱり。

そうじゃないかって、朝の時、

思ったんだぁ。」


微笑む、さくらは、とても可愛くて。


彼女の家に着くと、早速、

教習所の、話の続き。。。


「琢磨、はい。」


さくらが、珈琲を出してくれて。


「ありがと。」


と、返すと、僕は、ノートを取り出す。


「ふふっ。相変わらず、

きっちりと、調べてるんだね。」


ノートを、見ると、さくらは、

ページを、めくる。


プラン毎に、1ページにしてるから、

全部で、3ページある。


「無理の無い所だと、プラン2だね。」


「うん。これなら、バイトも、

出来るもんね。」


「うん。早く取りたいなら、

ブラン1だけど、正直言って、

僕は、冬までに取れれば、

いいかなって、思っててさ。」


「この、プラン3は?」


「うん。夏休みまでに、取るプラン。」


「取れたら、夏休みに、ドライブ?」


「うん。そうだね。車も、

父さんに、借りれるし。」


「わぁ。いいなぁ。琢磨と、

ドライブ行きたいなぁ。。。」


「僕も、そうなんだけど、

これだと、バイトが、

今の、半分しか、出れなくなるし、

勉強も、半分になるかもって、

感じなんだよね。」


「う~。そっかぁ。残念。」


「夏休みの為に、休みの日は、

全部、バイトと、勉強に振れば、

出来ない事もないけど。。。」


「え、出来るの?」

 

「うん。まぁ。でも、やる?」


「うん。」

と、即答。


「まぁ、さくらの誕生日は、

遊びに行くけど。それ以外は、

勉強と、バイトだよ。」


「うん。それでいい。だって、

それでも、琢磨と一緒だから。」


「わかったよ。少し調整してさ、

夏休みの、中盤には、取れるように、

目指して見よう。」


「うん。それは、琢磨にまかせる。」


そう言って、さくらが、笑うから。


「わかった。」

と、一言。


さくらの、期待に応えたくて、

僕は、笑顔で、そう返した。。。








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