第12話 親友が朝早くから降臨しました

「殴りませんよね?」


「え?何言ってるの?」


「そうです。何を言っているのでしょうか?」


俺は京佳からポストに入っていたものを受け取り、1つずつ確認した。


あれ?


俺は1つだけ古そうな黄ばんでいるノートが混じっていた。


「これはイタズラですか?」


「え?違うけど。」


「嘘つけ!こんなノート、絶対京佳が混ざらせたか入れたやろ。」


「違うって!!」


京佳様はこんなことやらないって?

それは俺は言えないけど、反応から見て違うな。


普段はそんなに気にしていないが、京佳は嘘をつくとき、騙そうとしたとき、目を晒しながら、髪をくるくるする。


「それはすみませんでしたぁ!!京佳がするわけないですね。」


俺は心の住人に殺される前に京佳に謝った。


「ならいいけど…て、これは誰からなの?」


「宛先は書いてないし、失礼と思ってないけど、失礼だが、中身を拝見してくれ。京佳。」


「なんで!?私!?」


「だって、中身見て呪われたら、怖いじゃん。」


「それは!私だって!同じだよ!!」


最低?クズ?ゴミ?

酷いではないかぁ!?


おまえが1番酷い?

確かに言えるけど!


あ!一緒に見れば、おあいこになるではないか!?


ならねぇよ!!そうかもしれないけど、1人で呪われるよりかは2人で呪われた方が怖さを分かち合えるではないか!


知らないぞ?1人で呪われるよりかはマシなので、知らないでください。


「じゃあ、一緒に見よう!!」


「なんで!?そうなるのよ!?」


「分かち合おう!」


「分かち合わなくていい!!」


「ほらほら。」


俺は京佳の左肩を覆うように左腕でノートの中身が見えるように拘束した。


「キャァ。」


「はい。確保。では、拝見しましょう。」


「拝見しなくていいって!離…」


俺は京佳が殴ったり、蹴ったりと暴れるor対抗すると思っていたのだが、一切そんなことはしなず、大人しくなった。


よくやった?何が?


え?よく自分から抱きついたな?

抱きついてないけど?スキンシップじゃない?


それより、ノートの中身を確認しよ?


俺は古そうな黄ばんだノートを開くと、京佳がもたれかかってきた。


「では、開くぞ京佳?」


「も、もう、開いてるけどね。」


俺は京佳に確認を取ったが、その前にノートを開いていた。


「京佳。真っ白だね。」


「うん…」


その後、俺らはこの気まずい時間を少し過ごしていると、1番最初とその次のページに何か書いてあった。


みなさん。京佳の頭が俺の肩と頭に当たっていた気まずくなっていく時間に終止符をつけられます。


何か書いてあるページを見つけました。


「京佳。ブラックストーカー確保と虎神退治と書いてあります。あと、その特徴とかも書いてあります。」


「うーん。たぶん、恋太郎のオリジナルのSCPのノートじゃない?」


「いやそれは違うと思う。それなら、100体のSCPがかいてあるはずだから…」


そうなると、これはなんだろうか…


ガチャ


玄関のドアが開いた音がした。


「すまん。京佳。ここにいてくれ。」


「え?う、うん…」


俺は毎日、鍵を鍵を閉めているなので、これは京佳が開けっぱなしにしていたのだろう。


入ってきているとしたら、京佳のお父さんが真っ先に思い浮かぶが…


おい!しっかり者の京佳様を疑うのか!?


え?京佳って、しっかり者なの!?


知らないのか?京佳様はやるものはちゃんとやる方なのだぞ?


え?そなの?初めて知った。


じゃあ、京佳は鍵を閉めていたとなると、合鍵を持っている俺の両親?


京佳と両親以外、俺は合鍵を渡していない。


で、俺の両親はずっと、海外で働いているし、お盆の期間(13〜15日)とクリスマスイブから正月(12月24日〜1月5日)までの16日間以外は基本的に戻ってこない。


そして、何より戻ってくるときは絶対に連絡が来るとなると、誰だ?


管理人来た?


でも、俺の家、タワマンの18階だぞ?

基本的には15階以上に管理人が来るわけないし、まずチャイム鳴らすよな?


俺があれこれ1人で考えていると、足音が近づいてきた。


みなさん。非常にまずい状態です。

京佳盾にして逃げていいですか?


ゴミクズよ、答えを教えてやろう?

クズとゴミが進化して、ゴミクズになったぁ〜。


おまえは近づいてきているやつと共に55mの高さ(18階)から飛び降りろ。


いいね!みなさん!めっちゃ痛そうだから、そのやつだけに飛び降りてもらうよ!


コンコン


寝室のドアの反対側からノックが来た。


「えーと、この部屋には誰もいます。この部屋の最高責任者のゴミクズと案外大きくて中間下のEカップがいます。」


「あ、はい。あなたも今、AAカップに話しかけてきています。」


あれ?この声は?


「恋太郎?誰?」


俺の予想だと、京佳は俺の顔を陥没させてくると思ったが、少し声が震えている。


怖いということか?

よし、後でイジろう。


おまえ、正真正銘のゴミクズだな? 

もうゴミクズでいいから、一度、この場を乗り越えましょう。


認めちゃっていいのか?もうこれからゴミクズでいくぞ?


それはやめましょう。精神崩壊します。


なら、京佳様をイジるな。はい、仰せのままにしますので、一度、この場を乗り越えましょう。


「やぁ、久しぶりとは言えるけど、久しぶりだね。」


「ああ、そうとも言えるけど、久しぶりだね。とりま、ドアを開けよう。」


「ああ、とりま、靴を脱ごう。」


俺はドアを開けると初代の親友 巫 慎二 (かんなぎ しんじ)が靴を手に持っていた。


「巫くん。相変わらず、靴を入って、躊躇なく家に上がるね。」


「古俣くん。君も相変わらず、女の子を弄んでいるね。」


そう言われると、イラッとくるが、実際にはそう(?)とも見えなくはない…のか?


「ははは、冗談は止そう。巫くん。それより、何の用だい?」


京佳をチラ見すると、臍部と左側腹部の間に右手が当たるように置いていた。


これは京佳が安心しているときの仕草ですね。


今日は2回も京佳の仕草を意識して、見られたことにどうも思っていないですが、ありがたく思わないと、みなさんに精神的に殺されるので、ありがたいと思います。


「では、本題に入ろうではないか、古俣くん。古俣、今おまえはOS1を退治し、確保した。次にOS2の退治の準備をしていた。だが、佐藤 光正の死亡により、退治は厳しくなっている。」


「ああ、そうだ。で、なんで知ってる?」


俺は巫がなぜ知っているかわからないが、おそらく巫は神降ろしができるため、神にお聞きしたのか?と思っている。


「それは後にしよう。続きだ。俺はOS2を確保できる。だから、手伝ってくれ。」


「いいが、前に100人以上で試したが、無理だった。」


「100人以上はダメだ。ピッタリ100人ではないと無理だし、姿を現しているとかではないとやっても効果はない。そして、問題は今、誰に憑いているかだが、それは神にお聞きした。」


俺よりオリジナルSCPに詳しいだな

でも、俺が考えたSCPとは少し違っている…


いや俺の考えがまずあっていなかった方が正しいか。


「ねぇ。恋太郎、その人は友達なの?」


「ああ、そうだ。この…」


すると、巫は話しに割り込んできた。


「おい、そこの女。古俣のことを犯したら、殺すからな?」


巫は京佳を睨み、力強い声で脅し、京佳はそれに酷く震え怖がっていた。


「YESかNOで。」


「YESだ。」


「午前11時。ひょうたん岩南南東のカフェで落ち合おう。」


俺はあ、これ高校休むやつだぁー、と思いながら、巫が家を出て行くところを寝室のドアからチラ見で確認した。


「京佳。あまりその言葉を信じるんじゃないぞ。あいつはAre youやつなんだから。」


「恋太郎は…彼をसम्मान…してるの?」


ああ、してるわけないよ。




※ सम्मान→尊敬

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