主人公をいじめる手を緩めるな!

 人の不幸は蜜の味、とはよく言ったものです。

 平和を望みながら、我々は平和な話に時間を割いて触れようとは思いません。やはり興味があるのは、「この後どうなっちゃうんだろうか?」と思わせることです。


せいぜい2割シリーズの

「あなたが知っている魔女の宅急便はせいぜい2割」

https://kakuyomu.jp/works/16818093074618678434


 でも書きましたが、あの話なんかはひたすら主人公のキキをいじめ抜く話と言っても過言ではありません。これを中途半端にしてしまうと、読者は感情移入ができませんから、主人公の挫折などはとことんやりましょう。


 先日聲の形を金曜ロードショーで見ましたが、感動しました。最初のいじめのシーンは見ているだけで、苦しくなるくらい嫌なシーンが続きましたが、それがあるからその後の主人公たちの苦悩や、出会いが感動するのかもしれません。


 鬼滅の刃などでも、人がどんどん死んでいきますし、大事なキャラクターも死んでいます。でもだからこそ力が発揮されるのでしょうし、悲しみからの達成感も強いのかもしれません。


 少し外れますが、それでいうと宮崎駿監督作品で特筆すべき点があります。それは人が死ぬシーンがほとんど出てこない、ということです。腕がちぎれる、おそらく死んでいる(船が火を吹いて落ちていくシーンはあります)シーンはありますが、具体的な描写は基本的無いんです。

 にも関わらず、悲しみや、恐怖を表現できているから、子どもから大人まで楽しめる作品に仕上がっているのでしょう、本当に素晴らしいです。

 

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