第35話 魔王城に行くためには
「うう、ありがとうございます……サマール様……」
涙を拭いながらサマール氏が目隠しをする姿に礼を言い
そっと後ろ手に
そして目隠しして横になったサマール氏に跨り……
俺は
評判の良い
結論から言うと……誤魔化せた。
「ウオオ! こりゃたまらんべ」
サマール氏はご満悦。
大喜びだ。
更にサービスで色々触らせたら、余計興奮したのか。
それに夢中になったせいか気づかれなかった。
おお……
色々すごいな……
そして……
「……約束が取り付けられたよ」
「勇者様、お疲れ様ですわ」
全てが済んだ後、トロピカル部を出て皆に結果を伝えたら。
ジェシカさんが俺を労ってくれた。
申し訳なさそうに。
彼女は言ったよ
「最初私は勇者様が女性の性を玩具にして、ノリノリでまいっちんぐなロールプレイをしてると愚考し、ドン引きしました。ですが……」
しばらく考えて、そんなことはあり得ない。
勇者様はきっと、リアル女性を守るためにあえて身を捧げてくださったんだと。
そこに気づいたのです。
申し訳ございません!
……謝られた。
ナンカ、ペコペコされてる。
……うーん。
まぁ、ドン引き状態は困るしな。
そう思ってくれるなら、思ってくれた方が助かるし。
だから俺は
「銭湯行かせて欲しいです。風呂に入りたいんで」
それだけ一言、言った。
そして水棲の魔女に直接会うことは叶わなかったけど。
魔王城に行くにはどうすれば良いのか。
それを聞くことは出来た。
後日結果が出たと呼び出されたから、聞いてきて。
その情報について、俺たちは冒険者の集う酒場で。
テーブルで顔を突き合わせて話し合ったんだ。
ちなみにトロピカル部帰りなので、俺は女体化していた。
……得た情報はこんな感じだった。
「魔王の城に行くには、三種の神器が必要らしい」
曰く、三種の神器を揃えた人間のみが、魔王の島へ渡ることが出来るという。
俺のそんな話に。
「……三種の神器……?」
姉さんがそんなことを。
……おや、姉さん知らないのか。
意外だった。
ジェシカさんは……
あ、これは知ってる目だ。
「ジェシカさん、ご存じなんですか?」
だから俺がそう訊ねると、彼女は頷いて
「ええ。それは伝説の存在ですわ」
そして語ってくれたよ。
三種の神器……
それは三柱の神の名を冠した3つのアイテム。
創世の1週間が終わった後に出現したアイテムで。
3つとも決して壊れず、朽ちない。
伝承によると、それはこういうものらしい。
太陽のように光り輝き、周囲を常に昼にする剣。
「天空神剣ターズデスカリバー」
祈りを捧げると望みの天候を呼べる鏡。
「天候神鏡トゥーラミラー」
嵌めた人間の望む現象を召喚、もしくは消去が自在にできる指輪。
「自在の指輪ウェンドスリング」
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