人格不十分

@karakiwakaba123

人格がなくてもなにかはあるだろう、

ここは、誰しもがある人格を売り買いできる世界、売って大金持ちになるもよし、人格を買って、新しい自分になるもよし、そんな世界で、ただ一人、人格がない少女がいた、これは、そんな少女と、呪いの人形の物語、




あぁ、なんてこの世の中は理不尽なんだろう、なんて人格があるふりをする、この世界では、人格が誰しもあって、それが売り買いできる世界、だが、こんな世界で唯一人格がない少女が生まれた、それが私、笹木原秋姫、読みはあきひだ、間違っても、あきひめなんて読むなよ、それでいじられたんだから、、自他ともに認めるが平凡な人間だなと思う、なんてったって、人格がないから、人格は一つのアイデンティティだ、そのアイデンティティにより、立場が一転する可能性を秘めている、だが、いじめられる訳にはいかない、だから、こうやって、人格があるふりをするのだ、ふりだけならば、他人の真似をすれば良い、他の人から見れば多重人格者だと思われるかも知らないが、それで良い、この世の中は、多重人格者が正義だ、はぁ、と一つため息をつき、曲がり角を曲がろうとすると、

「私を、使ってよ」

と言う、ある種の機械音声のような音がした、なんだこの声、声と言っても良いのかすらもわからないからな、まぁ、他の人が拾ってくれるよ、

「私を、使ってよ」

繰り返される、その言葉に、もう流石にイライラしてくる、だが、可哀想にも思えてきて、思わず

「わかったよ、使ってあげるよ、」

とぶっきらぼうに言ってしまった、すると、

「ありがとう!」

と言いながら、目の前に、オッドアイのロリータ系美少女が来た、えっ、もしかして、貴方があの正体なのか?、

「私、呪いの人形って呼ばれてるの!、名前は呪!、えっとね、じゅっ、って読むの!漢字は、呪いの呪だよ!」

と拙い言葉でこの子は話す、呪って言うのか、

そこで、私は、考えついてしまった、私は、平凡だとは言ったが、特別に、運動神経だけは良いのだ、それに、母や父、祖父などの家族は、死んでしまった、なんてったって、私が、殺してしまったから、その時に、殺しの快感を覚えてしまったが、今は殺さないようにしている、だが、この子とならば、私に足りない人格を他の人から奪えるだろう、父たちを殺した時には、人格を奪えるとは知らず、そのまま、お風呂に入っている最中に消えてしまったから、奪えなかったが、

「ねぇ、呪、お願いよ、この世の中の人から、人格を奪うのをお手伝いして?」

「いいよ!」

ふふっ、思わず笑ってしまった、私の家には、謎だが、妖刀、海天がある、その刀と、呪、そして、私の身体能力があれば、人格を,奪うことができるだろう、

それじゃあと、急いで家に帰り、服を着替える、学生服から、黒いスーツに、白いシュシュをした髪を解く、ネクタイは白いネクタイに、黒いベルトを巻いて、海天を腰に刺す、

黒いスーツと少女と、呪いの人形、怪しげに微笑みながら、一言、

『さぁ、今宵のターゲットは誰でしょう』

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