我が家を目指し、曲がりくねった山道を運転していた深夜。カーブミラーにソレが映ったことから、恐怖が始まる。
実際にこんな事態に遭遇したら、冷静ではいられないです。時間帯、遭遇時の状況、そして不安のフィルターを通して見る諸々。画面越しという安全な場所からはあれこれ推測する余裕がありますが、渦中にあればそんなことは不可能でしょう。判断を誤れば、我が身に危険がふりかかるのですから。
人間って目に見えないものを頻繁に見ている生き物だなぁと思います。作中のように「もしや~ではないか?」と怖がるのも知識経験や不安からくる想像ですし、思いやり等の相手の立場に立って考えるというのも想像の一種でしょう。
「わからないものを怖いと思う心理」はホラーでもよく利用されますが、日常の至るところにも潜んでいます。作中の様々な想像には、必ずしもあり得ないとは言い切れないパターンも混じっているのがまた怖かったです。
想像力にはいろんな種類があるけど、どれに傾くかでその時とる行動が決まる。とても個人的な感想ですが、そんなことも感じる作品でした。