第111話 記憶の中の王
何より、入り口付近に大きな
シャルが集めてきた
まるで宝石のような、深いブルーの
その光が
「ふぅー……やっと休めるねぇ」
シャルが大きく
羊皮紙のような素材でできた地図は、
インクは青く光を放ち、まるで生きているかのようだ。
「おっと、そうだ。さっきこれ見つけたんだよね」
シャルが
その実は内側から光を放ち、まるで小さな
「クリスタルフルーツ。
イリスが説明する。
その姿は気高く美しいが、どこか
「へー! 赤いやつも食べられるの?」
「ああ。むしろ、ここまで上質なものは
シャルが実を取り出し、
手に取ると、まるでガラス細工のよう。
表面は
光の
そっと口に
決して
「おいしい……!」
「でしょー? さっきの火種を集めてるときに見つけたんだ!」
シャルは得意げに説明する。
両手を広げて説明する様子は、いつもの陽気な
火が
その光は
その光を見つめながら、
不思議と
黒い
その姿は人間界の鳥に似ているが、
「アー、タバコガ吸イテェゼ」
「酒トギャンブルハヤメラレネェナァ~」
……
その声は意外と通り、
地面には、先ほどまで
その中で何かが
岩場には、青い
花びらは
その花は風に
「不平不満ばっかり言ってた
シャルの言葉通り、先ほどまでボソボソと文句を言っていた
「ふぅ、クソッあ~寒かったぜ」
「まぁ、いい天気だワ~!」
「何がいい天気だチクショウ」
「……ミュウよ」
火の光が、
「お前の回復
「……うん」
「これは少々無理な願いかもしれんが……」
イリスは立ち上がると、
赤色の
「我の
「え――」
その言葉に、
青い
「……やってみる……」
内側から光が
「……」
イリスが目を閉じ、
(……
その光は青い
その光が、イリスの体を
オーロラのような光の帯が、
……まるで深い
――目を開くと、そこは……。
そこは、
その光が、
光は生き物のように
玉座に
その横には、幼いイリスの姿。幼いながらも、その姿勢には気品が
そして、玉座の前には――。
「よく案内してくれたね、リリアン」
マーリンの声が
だがその目は氷のように冷たい。月光のような
「こ、これで、わたくしは
リリアンは
その姿は、先ほどまでの
「ほう、人間
その声に、玉座の「
「父上! このまま
幼いイリスが
小さな手が、しっかりと
「待て、イリス」
その
「貴様の目的は何だ。この場所まで
「
マーリンの声は氷のように冷たく、そして散歩に
その手には
その光は
「リリアン。王を裏切ったその罪は重い。……が、貴様への
その長い
「まずは貴様だ、人間。
それは
光は氷のように冷たく、見ているだけで背筋が
「ヌゥ!?」
「
ほんの
それは実体のある
「フン、このような
しかし――バリアはなんの
その
「なっ、ああっ……!? がああああああああっ!!」
「父上!」
イリスの
「別に君も殺してもいいんだけど……まぁ、
マーリンの声には感情が感じられない。ただ
その目は、まるで実験道具を見るかのように
その光景を、リリアンはただ
「父上……父上!」
イリスは必死に父の元へ走ろうとする。しかし、その体は
「イリ、ス……我が
「さて、これで『
マーリンは玉座に近づき、「
その目は、欲望に満ちていた。
「な……ぜ……」
イリスの声が
その姿を最後に、
……
寒く、とても寒い。体が氷のように冷たくなっていく。
何かに支えられる
「ミュウちゃん!?
「……っ!!」
イリスは大きく息を
「イリス!」
シャルが
「思い出した……思い、出したぞ……」
イリスの声が低く
「マーリン……
「えっ、ま、マーリン!? マジ!? またミュウちゃんの
イリスの体から、赤い光が
岩場に落ちる
「許さん……許さんぞ、マーリン……!」
しかし、その言葉を最後に、イリスの体が大きく
「マーリン……いつの日か、必ず……っ」
そう
「ちょっと!? イリスまでー!?」
シャルが
青い
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