第84話 神器をこの手に
「せっかくだし……治してあげない?」
シャルの提案に、
なんとなくだけど、このドラゴンは戦うべき相手な気がする。
試練の相手みたいな感じに作られてるのに、
せめて役目を果たさせてあげたいと思う。
今までより
……とはいえ、今の
肺いっぱいに古い空気を吸い
周囲の
その光は水面のさざ波のように、
(最大回復
青白い光が機械ドラゴンを
光に照らされた広間に、
金属が
そして最後に、頭部の赤い宝石が強く
「……
リンの声が
復活した機械の
その
頭部の宝石が回転し、その赤い光で
「ギギギギ……!」
金属のような
それは試練の番人としての
その声に、
「よーし! これで本気の戦いができるってワケだ! 行こう、みんな!」
シャルが
リンも刀を構える。その姿勢からは、もはや迷いは感じられない。
「
「――ゴアァァァァッ!」
シャルの
そして――一直線に
「はっ!」
シャルがその
その
金属と金属が激しくぶつかり合う音が、広間に
「
リンが低い姿勢から
刀身が空気を切り
その
金属が
ドラゴンは2人の
――しかしその直後、口から青白い光線を放った!
「おわーっ何それ!?」
シャルが光線をなんとか
だが、すぐに
傷が
その動きには
リンが死角から
しかしドラゴンの
「こいつ、なかなかやるねー!」
「ええ。谷の
シャルが
それでいて、的確な
金属の
ドラゴンが再び光線を放つ。だが今度は2人とも難なくかわす。
光が
動きを読み切っているのだ。
2人の
「頭部の宝石が弱点っぽいよ!」
「
2人の息が合い、
シャルが正面から注意を引き、リンが急所を
ドラゴンの動きが、
金属の
「でぇりゃあああああっ!」
そして――シャルの
ガキン、と音を立てて宝石が
それは赤い
「ぃやったー! どんなもんよ!」
ドラゴンが大きく
宝石の
その姿は、まるで
ドラゴンが静かになると、広間の
大きな石
その光は波打つように
足音が静かに
空気が変化していくのを
今までの冷たさが消え、どこか温かみのある空気に包まれる。
「ねぇ……なんか、光の色が変わってない?」
シャルの言う通りだ。
今まで青かった
その光は不思議と
道の先には
それは
開かれた
「すごーい! ドラゴンを
興奮気味にシャルが言う。もしそうだとすると、ずいぶん厳しい条件だ……。
当時は難しくなったのかもしれないけど、今となってはあのドラゴンを回復する過程を
それはつまり、戦える機械技師を連れてくるか、無機物をヒールできるヒーラーが
それがどっちもほとんどいないことは、もうだいたいわかっている。
(昔の人も、こんなにドラゴンが
その道の先には小さな
黄金の台座の上に、黄色く
その
温かな光が、まるで太陽の
それは
「これが……
リンが静かに
「やったー! これが三神器の一つだよね!?」
シャルが
その声に反応するように、
「とりあえず、持って
シャルが軽く手を
光が
まるで、
「え……!?」
シャルの
光の
「シャルさん!?
リンが
シャルの周りに光の
まるで聖なる
「だ、
シャルの声が、少し
しかしその調子からは、苦しみは感じられない。
光が収束していくにつれ、
まるで
「わぁ……なんかすごい!
(そ、そんな雑な感想?)
シャルは
しかし不思議なことに、それは
台座を見ると、
シャルはその
「とにかく、目的は達成できたってことでいいのかな?」
シャルの言葉に、
帰り道、シャルは何度も
その姿は、まるで新しい
「いやー、これはすごい! これ、いい感じに飛ばしたらもっと強そう!」
「あの……
「わかってるわかってる!」
その
空気が
……でも、不安は残る。
残る神器の「赤割の
(ってことはつまり、あの人がこっちに
そんな
「さーて、とりあえずアズールハーバーまで
その声に、
とにかく、今は無事に目的を果たせたことを喜ぼう。
シャルの
……それと、ちゃんと宿で
このままじゃどんどんワイルドになってしまう……。
体中の
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