第79話 燃える天守(後編)
「おまえたちにも見えるか? この
燃える天守の中心で、
その光景は神々しさと
「これぞ、三神器の一つ。
まるで
「古より伝わりし神器。
その言葉に、将軍が痛みに
「まさかっ……貴様が、
「いかにも」
その目には底知れぬ
「この世を支配すると言われる三神器の力。あと一つで
その
しかし、それ以上の言葉を
「貴様あああぁぁッ!」
リンの
その声は人のものとは思えないほど野性的で、聞く者の背筋を
「ほう……その力は」
その表情には明らかな
「
リンの体が
「
リンの声は
「ああ、あの夜のことか」
その
「お前に植え付けた『
まるで
「ところが『
お前の親は
「あ……あああああぁぁぁッ!」
リンの
その姿は人としての
まるで、まさに……「
「リン!」
シャルの
(これは……まずい!)
しかし――リンの姿は変わらない。精神への回復が効いていない。
「
「こやつの中にある力は
その言葉が、まるで氷の
これまで、
(……そんな)
その事実が、
――
その音は、まるで
リンの速度は目で追えないほどで、残像だけが空気を
その姿は、まさにモンスター……
「はああぁぁぁッ!」
リンの刀が、一直線に
しかし――
「
金属がぶつかり合う音が、耳を
まるで
その
「グオォォッ!」
しかし、
その動きは重力すら無視するかのように自在だ。
リンの動きは
刀を
人としての理性は失われても、体に
それでも、理性が失われたぶん
「ほう、なかなかの化けっぷりだ」
その
「もっと見せてみろ。
その光は
その
「オォォォォッ!」
リンの
そのオーラが、まるで生きた
次の
刀が空気を切り
まるで
「
まるで生きた
「見せてやろう。神器の本当の使い方を」
「消えよ」
その
「グアァァ……ッ!」
最後の
リンの体が、深々と
その音で
「リン!」
シャルが
……そんな。
その足音が、
「お前たちとの
そこには、
「……っ」
シャルはそんな
「残るは一つ。あれさえ手に入れば、
そして、なすすべもなく
■
「リン……しっかりして!」
生焼けの木材の
リンの体が、ゆっくりと動き始める。
「グ……ォォ……」
低いうなり声を上げながら、
その
「うわっ、危ない!」
シャルが
理性を失った
その目には、ただ目の前にいる者を
「リン、あたしだよ! シャル! 分かるでしょ!?」
シャルの必死の声も
その気配は
(このままじゃリンも、シャルも……!)
暴走した
このままでは、
「オォォォッ!」
リンの
その
「うっ……! リン、お願い! 目を覚まして!」
金属がぶつかり合う音が
シャルの
火花が散り、その
(もう一度、精神回復
しかし効果はなく、
(
リンの刀がさらに激しくシャルを
「リン……くっ……! もうやめよう! 敵はいなくなったんだよ!」
シャルの
しかし次の
「グアァァッ!」
「がはっ……!」
シャルの体が宙を
……今や、
(……リン)
シャルの
足が
リンの赤く
「ミュウちゃん……っ! 危ない、
シャルの必死の
しかし
リンの体から
息をするだけでも
「オォォォッ!」
リンの刀が
代わりに、全力で
「……っ!」
代わりに次の
「あっ! ぐっ……!」
「ミュウちゃん!」
金属が肉を
「お願い……! リン!」
再び発動した精神回復
これまでの何倍もの
その光は温かく、春の
「グ……アァ……!」
リンの体が
刀を
背中の傷が広がる痛みに、目の前が白く
「あっ……う、あぁっ……!」
しかし、
まるで、
その
「ウァァァァッ……!」
リンの
その声に、人としての感情が少しずつ
額の角が
赤く染まっていた
「み、ミュウ……さん……?」
リンの声が、かすかに聞こえた。それは確かに、
その声には混乱と、そして深い
刀を
金属が石を打つ音が、まるで終わりを告げる
「よかっ……た……」
背中の傷からの出血と、大量の
そして全身を
それでも、不思議と
「ミュウさん!?
リンが
その
背中を
意識が遠のく直前、
(治せた……。治せたんだ、
そう思いながら、
遠くで
でも、それはもう遠い世界の出来事のように感じられた……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます