第73話 ヒスイドウ
冷たく
「うわー……! これがヒスイドウ……!?」
……ここに
シャルが買い物をしすぎたり、宿の
とにかく、
その中から、
時折太陽が
それは
「すっごー……まるで別世界みたい」
シャルの声には、
確かに、ここは
しかし、それが本当に鳥なのかどうかは定かではない。その声は、どこか不自然な
「さあ、行きましょう」
リンが一歩前に
その姿は
足元の小石が、その一歩で転がる音がする。
足元の地面も、
「うわっ!」
シャルが
「だ……大、
「う、うん……ちょっと
確かに、地面の
しかし、目を
足を
「
リンの警告に、
「えっとー……あれ? どっちから
シャルの声に、
どの方向を向いても、
「まずい……方向感覚が……」
リンの声が
これはまずい。このまま迷えば、二度と出られなくなるかもしれない。
(精神回復
青白い光が
かすかに清々しい風が
「お、おお……なんだか頭がスッキリした! そうだ、道はあっちだったね」
「さ、さっきまでの混乱が
シャルとリンの声に、
「ありがと、ミュウちゃん! さすが!」
シャルが
力の加減は相変わらず分からないのか、思わずよろけそうになる。
「でも、急いで進まないと。いつまでも
リンの判断に、
再び歩き始めると、今度は
時折、
しかし、目を
それらの
「な、何かいる! 今、
「人を
「ま、まぁまぁ。手を出してこないなら無視して良いと思うよ!」
シャルがリンを
しかし、その声にも少し不安が混じっている。
そうして歩いていると、
カサカサというまるで何かが
しかし、その正体は
その音は、
「み、みんな聞こえた?」
「ええ……でも、何の音かは……虫でしょうか?」
リンの声が
その手が、小刻みに
「リン、
シャルが心配そうに声をかける。
リンは小さく
「……」
「ミュウさん……?」
リンは少し
「ありがとう、ミュウさん。もう
その時だった。
ゴォォォォン――
その音は、
地面が
「な、何!?」
シャルが
「あれは……!」
リンの声が裏返る。
象ほどもある大きさで、全身が
その姿は、どこか
その
「くっ……デカいなぁ! なにこいつ!?」
シャルが
「
その一歩一歩が地面を
「くらえーっ!」
シャルが
しかし、その
「え? 当たってない?」
シャルの声には
(……? 思いきり
一方、リンは
「あ、あの……
リンの言葉に、
「えっ? リン、何言ってるの? あいつ、こっちに向かってきてるよ!」
シャルが
「せりゃああっ! ……また外れたー!」
三人三様の光景が広がっているようだ。
(これはもしかして……
その時、
その
「くっ! こちらに
リンが目にも止まらぬ速さで刀を
空気が
「リン、落ち着いて! あいつはまだそっちに行ってないよ!?」
シャルの声が
「いえ! 確かにこちらに……っ!」
リンの声が裏返る。
リンの体が
すると、
その
(やっぱり……これは
その動きに反応して、ドラゴンのような
地面が
「グガアアアアア――!」
(
(
青白い光が、
周囲の空気が、
「うわっ! まぶしっ……!」
シャルが目を細め、リンが
光が
「え……? あれ? モンスターは……?」
シャルが
「ま、
リンの声には、
「すごいねミュウちゃん! どうやって気づいたの?」
シャルが興奮した様子で
「……ふ、ふたりとも……
「なるほど……
「さすがミュウちゃん! 頭いい!」
(頭が
シャルが
「しかし……ミュウさんがいなかったらと思うと
もし
「そんな心配しなくても
不安がるリンにシャルが
その言葉に、リンの表情が少し
「そうですね……ありがとうございます」
この
「よーし! じゃあ、先に進もう!」
シャルが元気よく
その
「これは……
リンの声には、
「たしか、
「ええ。しかし、その中は明らかになっていない、ということは」
「
さらっと言うシャルの言葉が
それはつまり、生きて帰れないほど危険な可能性がある、ということで……。
「
だが、シャルの目はそんな不安など
ポジティブだなあ……。
「いい?
シャルが力強く言う。その内容に
足元には、
遠くから、かすかに水の流れる音が聞こえた。
その意味は分からないが……どこかで見たことがある気がする……。
軽く文字をなぞってみると、風化した石の
「さ、行こう!」
シャルの声に、
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