第35話 夜のデート
翌朝、
宿の
カーテンの
「おはよー、ミュウちゃん!」
シャルの元気な声が
その赤い
シャルの
「朝から
あたし人生で
シャルの声には、興奮と
そう、
あの後、さすがに
その際ルシアン王から、
ギルドの
それもこれも、シャルと
準備を整え、
街の空気は明るくもざわついており、
道行く人々の表情には、
王宮に
その姿勢から、
広間は大理石の
その
「よく
広間には多くの貴族や重要人物らしき人たちが集まっており、その視線を一身に浴びてかなり
ルシアン王の声が、広間に
その声は、
「
シャルの手が、そっと
シャルの手は少し
「ミュウ、シャル。
ルシアン王が、美しく
その
宝石が屋内の照明を受けて、
ルシアン王が
冷たい金属が
「おめでとう」
ルシアン王の言葉とともに、広間に大きな
シャルは案外
■
そこは
窓からは王都の
「さて、公式な
ルシアン王がにこやかに言う。
「まず、シャル。君が『借りた』
「えっ、マジで!?」
シャルの声が
「ああ。君なら、きっとその
「やったー! いやー、あたしも何かと迷っててさー。
「動機が美しいッ……100点!」
ルシアン王は
ホントに泣いてるよ。やっぱり
「そして、もう1つ」
スッと
その
「今夜、2人だけの特別なディナーをプレゼントしよう。
王都で最高級のレストラン『星空の
その言葉に、
「わぁ! ありがとう!」
シャルはこちらの様子に気付かず
「ミュウ、君はどうだろう?
ルシアン王の声に、
「よかった。では、夜までゆっくり休んでおくといい。
これからの君たちの
ルシアン王の言葉に、
シャルは気安く手を
高級感のある黒い紙が使われている。その紙から、かすかに
「ねえねえミュウちゃん! 高級レストランだってー! どんな料理が出るんだろう?」
シャルの声には、まるで子供のような
その姿を見ていると、
「それに、2人きりのディナーだって! まるでデートみたいだね!」
……が、直後のシャルの言葉に、
そういう意識が
「あ、ごめんごめん。照れちゃった?」
シャルがくすくすと笑う。もう……
「でも、楽しみだよね! どんなものが食べられるのかなー?」
シャルの言葉に、
今までの旅でも
期待よりも
窓の外では、王都の人々が平和な日常を過ごしている。もう
その光景を見ながら、昨夜の
街の
しかし、
その重みを感じながら、
シャルと2人きり。高級レストラン。どんな服を着ていけばいいのだろう。
(……服? 服!?)
しまった!
「あ、あの、シャル……!」
「お? 話しかけてくれるとは
「ふ、服が……」
「服? ……あー、ドレスコード? たしかに、ちょっと買っていったほうがいいか」
夜の街を歩きながら、
シャルと
かかとが
「ミュウちゃんのドレス、やっぱ似合ってるよ! いいとこのお
シャルの声が、夜の静けさを破る。その声には、
(そうかな……)
「それにミュウちゃん、やっぱフードない方が
(かっ……!?)
シャルが
(む、無理……! フード無しだと人と目が合いすぎる……!)
「あ、ここみたい!」
シャルの声に顔を上げると、
『星空の
看板から放たれる
入口では
「ようこそ『星空の
星々が
テーブルには真っ白なクロスが
クロスに
席に着くと、ウェイターが
シャルが興奮気味に料理を読む様子を見ながら、
「まずは前菜の『森の
しばらくすると、美しく盛り付けられた前菜が運ばれてきた。
皿の上には、様々な
その
「おおっ、なんか
ぜ、前菜だからね……。シャルに声のトーンを落とすよう仕草で伝えつつ、料理を一口食べる。
野菜の
それからいくつかの料理を
銀色に
ソースには小さな白い点が散りばめられ、まるで夜空の星のよう。皿から
「うわぁ、これも
シャルの声に
魚の身は
黒いソースは、よくわからないが多分イカ
舌の上で、複雑な味が広がっていく。
デザートは「
ピンク色のムースの中に、様々な果実のジュレが
それぞれの果実が異なる味と食感を持ち、口の中で次々と味の変化を楽しむことができた。
食感も独特で、舌の上で小さな花火が
「ねぇ、ミュウちゃん」
シャルの声に顔を上げると、
「
きっとあたし1人じゃ、これまでの敵も
こんなふうに
その言葉に、
その
「わっ、
シャルは
それから
「あたしね、ミュウちゃんと出会えて本当に――」
その時、
その
(まさか、あれは……)
「あれ? あの人、どこかで……」
シャルの声が
「ルシ――ルーク!? なんでここにいるの!」
シャルの声に、ルシアン王がびくりと
一応シャルも、店の人に気を使って
「あー、これは……その……
ルシアン王の言い訳めいた言葉に、シャルが
「
「ハイ……めちゃくちゃ見たくってつい……」
「少しは否定しろ!」
ルシアン王の言葉に思わず
この
ずっと
「じ、実はね。予がここに
それからルシアン王はほんの少しだけ
「エテルナ共和国という、アランシアの同盟国があってね。その地で騒動が起きているらしいんだ――」
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