第32話 潜入、魔法科学省!
「
…………。
「……はっ!?」
思わず声が出てしまった。ルークも目を丸くしている。
「ちょ、ちょっと待ってくれ! それは
ルークの声には
しかし、シャルの目は
その
……こうなったシャルを止めても
「だからこそでしょ! アーサーのやつ、絶対
「だから待て。その
「いーや
ミュウちゃんの
「!?」
シャルが急にこちらを向く。
ルークまでも、こちらを見下ろして「そうなのか!?」みたいな顔をしている。
いや、あの……。
「い、いや、あの、その……」
言葉につまる
「
あの
シャルの声には自信が満ちていて、その勢いに
「……う、うん」
「無理やり言わせてるじゃないか!」
ルークの
まぁそうなんだけど、たしかに
というのも、どうもこの
それに
(……でも、もしそれが最初から
アーサーが
そういう
「ぜーんぶ暴くには、向こうの
シャルの声が、
近くの通行人が
ルークは何か言いかけたが、シャルの熱意に
「わかった。だが、
君たちの
「オッケー! じゃあルークは外で見張り役ね!」
「えっ、見張りはさせられるのか!?」
シャルは勝手に話を進めていく。
結局その夜、
■
建物は月明かりに照らされ、不気味な
冷たい夜風が
ルークは建物の構造や
どうやってそんな情報を手に入れたのかは
「よし、ここから
その
シャルが
「よしミュウちゃん、
そう言ってシャルは
(も、もしかして
「いけるいける! ミュウちゃん
後衛職の
……
足を
(むっ、無理……! ここから
「おっけー! そのまま
すると、
どうやらシャルが
(で、でも、
「手を
体が限界を
シャルの手は少し
「よっ、と!
気付けば
半ばいつものポジションになりつつあるお
「さあて、
シャルが
しかし、その静けさが逆に不気味に感じられる。
数歩進んだところで、
青白い光が、足元から広がっていく。
「なにこれ!
(状態
その光は、まるで生き物のように
すると
「おお! やるねミュウちゃん!」
以前、ゴルドーと
足音を立てないように気をつけながら、ゆっくりと前に進む。
しばらく歩いていると、大きな
「ふーん。ここが研究室みたいだね……中に何かあるかも」
そして、その中に少し目を引くものがある。
それは、美しく
「わぁ……なんかすごい
シャルが目を
『試作品:
『
「……いいね。すっごく便利そう! ちょっと借りていこうか」
(……!?)
やばいよシャル……!
これでもしアーサーが何でもない
そのとき、
「こっち!」
シャルが小声で言い、
重々しい足音が、
……アーサー・グリムソンだ。
そして、ある
「あったあった、これさえあれば……」
……しばらくしてアーサーが
実験器具のかすかな
「ふう……
シャルがため息をつく。その声には、
自分の
「よし、アーサーが
シャルが
それは、大きな金属製の箱のような形をしていて、表面にはいくつもの複雑な
かすかに
「ふーん……なんだろうこれ」
シャルが首をかしげながら
「あ」
思わず声が
「おお、なんかあるね。開けてみよう」
シャルが引き出しに手をかけた。ゆっくりと引き出しが開く音が、
金属同士が
中には、小さなカプセルが整然と
それぞれのカプセルは親指ほどの大きさで、
カプセルからは、かすかに
「これ、なんだろう……」
シャルが一つのカプセルを手に取る。その
青白い光が、シャルの指の間から
「わっ!」
シャルが
その音に、
落ちたカプセルは、
そして、周囲の空気が少しずつ
それを見ていると少し
(これは……!)
すると、カプセルの光が弱まり、空気の
「ミュウちゃん、これって……」
シャルの声が
これは
この
「やっぱりアーサーのやつ、悪いことしてたんだ!」
シャルの声には
確かに、これは
カプセルは冷たく、表面はつるつるしている。しかし、なぜこんなものを……。
「
シャルの言葉が
「しまった、
シャルが小声で
しかし、今度は間に合わなかった。
ドアが開き、アーサーが入ってきた。ドアの
「おやおや……」
アーサーの声が、冷たく
その目には
「これはこれは、お
「アーサー! あんたが
シャルが
アーサーの目が、
「ほう、それは
しかし、あなた方こそ、国の建物に
「うっ」
シャルが
「まあ、いいでしょう」
アーサーが続ける。
「どうせ、ここから無事に出られるとは思っていませんよね?」
その言葉と共に、アーサーが
ただの木である
その
「一応聞くけど、なんで暴走なんか起こしてたわけ?」
シャルの声が
「知りたいですか? いいでしょう。
……もはやこの国に王など必要ありません。
これからは、
アーサーの声には
「さあ、おとなしく
アーサーがゆっくりと近づいてくる。
シャルは
「ミュウちゃんは
「……!」
シャルの声が、小さく
この
しかし、
たとえ
アーサーの
戦いの予感に、
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