第29話 暴走する魔法の国
馬車が大きく
アランシア王国の首都、アーケイディアに
「ミュウちゃん、起きた? 見て見て、すごい
シャルの
確かに、息を
街の入り口には、
その表面がキラキラと
馬車が検問を通過すると、街の中の様子が目に
そこには、まさに
その間を
「うわ! 見て、あの
シャルが指さす先では、町の中央にある大きな
その周りでは、水属性の
「しかし、ここすごいねー。いろんな種族がいるみたい」
「アランシアには、この大陸有数の
「へー。
馬車の
街を歩く人々の様子も
空中に
「すごいね……でも大変そう」
シャルの言葉に
たしかに、街全体が
この
そうして市場の近くを通ると、
「あ、おなかすいたー! ね、ミュウちゃん、あそこで何か食べていこうよ」
シャルに
エルフの耳を持つ女性が営む
その光景は、まさに種族のるつぼだった。
そのうち1つの屋台に近づくと、独特な
「いらっしゃい! アランシア名物の
屋台の主人は、角の生えた
「これ、何が入ってるの?」
「ふふ、それが
「へー、いいじゃん! じゃ、あたしはこれ!」
口に運ぶと、最初は何の味もしなかったが、
不思議な食感と味の変化に、思わず目を見開いてしまう。
「わー、おいしい! ミュウちゃんのは?」
シャルは顔を
「なんか
と、
「へー、
喜ぶシャルを見て、屋台の主人は
「そうそう、今の
お客さんに喜んでもらえるなら、これも悪くないかもしれないねぇ」
その言葉に、アランシアの人々の
どんな
パイを
「わっ、
シャルが
「
近くにいた
「こういうの、最近よくあるの。すぐに
しかし、
「うわ
「すぐに直るときもあるし、
それより、あなたたち旅人?
街の外れにギルドがあるから、何か
「よーし、じゃあギルドに向かおっか!」
シャルの元気な声に
■
ギルドの建物は、街の中心からやや
その外観は
黒い
「ここがアーケイディアのギルドかー。あたしらも結構いろんなギルドに
「……」
グラハムのギルドは……なんか
入り口で
内部は
「おー、やっぱり種族多いね。見たことない種族の人もいるよ!」
「あ、ノルディアスからのお2人ね?」
声をかけられ、
「ギルドマスターがお待ちよ。こちらへどうぞ」
「ありがと! 大変そうだねー、このギルドも」
「そうでもないわ。
ノックをすると、中から「どうぞ」という声が聞こえる。
「よく
ガイウスは立ち上がると、
その歩き方には、かつての
「アルバートから話は聞いている。君たちの力を借りたい」
ガイウスは
「これらの場所で、特に強い
「
「ああ。自然現象なら、もっと別々に暴走が起きるはずだ。これだけ大きな暴走が同時に多発するとなると、明らかに計画的だ」
ガイウスの表情が
「しかし、
こんなことが
「
「まずは街の
ガイウスは
「何か分かったら、すぐに報告してくれ。そして……王宮のことも気にかけてほしい」
「王宮? あー、アルバートがなんか言ってたね!」
「ああ。
王族や重要人物も
王族が
「分かった。できる限りのことをするよ」
シャルの言葉に、ガイウスは
「
ギルドを出ると、
「さて、どこから調べようか」
シャルが地図を
その時、近くの広場で
「ちょっと、何してるのよ!」
「あ
声のする方を見ると、
「いやぁ、
「ないわよ! ただの
「ただの
男性の声は上ずっていて、目は
「いやあやはり
「ねぇミュウちゃん、あの人ヤバくない?」
シャルの言葉に
その時である。男性が
「おお!」
「ンー
「そこなるお2人! どうか、このルークの絵のモデルになってくれないだろうか!?」
そして、なぜこれほどまでに
シャルは
「ミュウちゃん、どうする? しばいとく?」
「……っ!」
しばいちゃだめだよ! と伝えようとする。
そんな間にも、ルークは
「
しかも小さい側の子を守ろうとする仕草! アーッ、筆が! 筆が止まらない!」
ルークの独り言が聞こえてくる。周囲の人々は
「なんかちょっと
「……っ!」
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