第28話 緊急依頼
朝日が
目を開けると、レイクタウンでの最後の朝を
ベッドから起き上がり
シャルはまだ
水の
商人たちの元気な
「んー……おはよぉ~」
シャルの声に
シーツがこすれる音が聞こえる。
「予定がないといつまでも
「うーん、いい天気! レイクタウン最後の朝にふさわしいね」
シャルの声には、少し
その声に、
朝食を取りに、宿の食堂へ向かう。
木の
食堂に入ると、温かい料理の
テーブルには、焼きたてのパンや
席に着くと、シャルが話し始めた。
その手にパンを
「レイクタウンでの
焼きたてのパンの
ちょっとかじろうとしたが、熱くて
「最初は単なる水不足なのかと思ったら、湖底に
シャルは熱心に話しながら、りんごを
「ドラウトっていったっけ? あの化け物、ホントに強かったよね。
ミュウちゃんの
たしかに、あの戦いは
しかし、シャルとナイアの協力があったからこそ勝利できたのだと思う。
「でもさ、水を
やっぱりミュウちゃんは特別なんだねぇ」
シャルの言葉に、少し照れくさくなる。
そう……なのかな。
でも、それを
朝食を楽しんでいると、金属質な
その音が食堂の静けさを破る。
音の方を見ると、ナイアが立っていた。
「おはよう、2人とも。朝食の
「おっはよー、ナイア!
「そうしたいところではあるけど、悪いわね。
ナイアは
「これ、街の人々からの感謝の品よ。それと、これが謝礼金」
ナイアは箱と
湖の水を使って作られたガラス細工や、地元の織物など、
それぞれに、街の人々の感謝の気持ちが
「わぁ、すごい
シャルが目を
それは湖面に
その
「で、こっちがお金? ええと、1
「街1つ救ったのよ。これくらいはあって当然だわ」
「ひゃー……なんか知らないうちにだんだんお金持ちになっていくね、あたし
これまでの
「そ、そうだ。街の復興
ナイアは少し
「順調よ。水位も
それと、仮設ギルドが
「え? どういうこと?」
シャルが首を
「本来、レイクタウンのギルドは湖の上の
今回の件で水位が
「そっか! てことは、街の中心が
「ええ。次にレイクタウンに
ナイアの言葉に、
その時は、きっと今と
朝食を終え、出発の準備を始める。
荷物をまとめながら、レイクタウンでの思い出が頭の中を
湖底の冷たい水の
それらの
――そんな中、
その音は、静かな
「なんだろこの音? ……あ、ミュウちゃん!
すると、それの表面に
その光が、
「……!?」
な、何これ!? どういう機能!?
よく聞くと
とりあえず、光っている部分に手で
その声は、まるで目の前で話しているかのようにクリアだ。
『聞こえるか?
「ギルドマスター!? へー、この
アルバート。ノルディアスのギルドマスターだ。
しかし
『
アルバートの声には、いつもの落ち着きがない。
『
アルバートの説明を聞きながら、
街中が
『最も
「えっ、それってやばくない?」
『ああ。アランシア王国は
もし
アルバートの声からは
『君たち2人のA級
『……返事がないが、
「……!」
「あー、そうだよ! ミュウちゃんオッケーだって。もちろんあたしもね!」
そっか……これ音声しか
……
『
「オッケー、わっかりました! すぐに出発するよ!」
通信が切れると、
レイクタウンの
準備を終えて宿を出ると、ナイアが待っていた。
「そろそろ出発するのね。どこか目的地があるの?」
「うん。ギルドマスターが、アランシア王国ってとこに行ってほしいんだってさ」
「アランシア……なるほど」
ナイアは何かを
「アランシア王国といえば、とても大きな
「へぇ! 行ってみたいな!」
もしかしたら、
レイクタウンの人々が、
その中には、
「
「また来てくださいね!」
見送りの声に、
次の国では、今度こそ
そんな
「みんな、ありがとう! また来るからね!」
馬車に乗り
レイクタウンでの
水を
そして、アランシア王国での新たな
ふと、シャルの様子が気になった。
「シャル……?」
「あ、うん?
「…………」
しかし、その表情には何か引っかかるものがあった。
「実はさ。ドラウトとの戦いのこと、ちょっと気になってるんだ」
「……?」
「あのとき、あたしの
ミュウちゃんの
シャルの声には、
「だから、アランシア王国に着いたら、
世界最大の
「い、
小さな声でそう言うと、シャルの顔が明るくなった。
「うん! ミュウちゃんも
(いや、
馬車は
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