第16話 夜の決闘
夜の
ゴルドーとグラハムが向かい合い、その間に
街灯の黄色い光が
ゴルドーの
グラハムの
まるで、目に見えない波動が周囲を
(どうしてこんなことに……!?)
こんな
声を出そうとしても、
「はあっ!」
グラハムの
しかし、ゴルドーは
その動きは、全身の
それでも、グラハムは
オレンジ色の光が
熱波が
「チッ」
ゴルドーは
金属が
そんな戦いを見て、リンダはため息を
「相変わらず、力だけはあるのよね、グラハムさん。元はA級
「……!?」
あのグラハムが元
「相手の男も何者か知らないけど……グラハムさんは
リンダの言葉を
その
しかし、ゴルドーは冷静だった。
その青い目は、常にグラハムの動きを観察しているようだった。
(ゴルドーさん、防戦一方……
それどころか、
一方、グラハムの
「くそっ! なぜだ……なぜ当たらない!」
グラハムの
ゴルドーは相変わらず静かだった。しかし、その目には決意の熱が宿り始めていた。
まるで、
夜の
「動きは見切った」
ゴルドーの低い声が
空気が
グラハムの顔に
「何を
大きなハンマーを
グラハムは
「ぐっ……!?」
グラハムが後ろに
しかし、ゴルドーの
次の
「はっ!」
今度は下から上への
「ぐぶぁっ……!」
グラハムの
ハンマーが
ゴルドーは冷静に次の
「これで
ゴルドーの声が
その動きに合わせて、ハンマーが大きな
空中で体勢を立て直そうとしていたグラハムの目が見開かれる。
「ま、待て……!」
グラハムの声。しかし、もう
「がああぁぁぁっ……!」
「う……うぅ……」
グラハムの
「……すっご……マジ? ブランクはあるとはいえ、あのグラハムさんをあっさり
リンダは
戦いのことはよくわからないが、ゴルドーが強いということはわかる。
一方で、どこか引っかかるところがあった。
目の前のゴルドーは、
ゴルドーがゆっくりとグラハムに近づく。
「
「ふ、ざ……けるな……。
「そうか。では――」
「ま、待て、待て待て! やめろ、わかった! わかったから!」
グラハムの言葉に、ゴルドーはハンマーを下ろす。金属が地面に
その様子を見て、
(いま、完全に殺すつもりだった……なんでそこまで……?)
「では、この場は
「あ、ああ……あぁ」
グラハムは人形のようにカクカクと
「
「ねぇグラハムさん。こんなときに何なんだけど」
「ハァ、ハァ……なんだよ……」
「
「……あぁっ!?」
グラハムが信じられないことを聞いたように目を見開く。その目は、
「あの子を確保できなかったってことは、どうせまた
「ま、待て……! そりゃないだろう!? お前が
「知らないわよそんなの。
おい! と大きな声で何度も
「正直言って、あなたにはムカついてるわ」
「……っ!? ご、ごごごめんなさ――」
「自分が悪くもないのに
どっちなの!? コミュ
「ヒーラーとしてそれなりに努力してきたつもりだけど。
「えっ……アッ……」
「ハッキリと『お前なんか足元にも
でも
「いぃっ……!」
「いいこと!? 旅を続けるなら、
あなたなんか目じゃないくらいのヒーラーとして成長してやるから!」
■
そんな戦いと
グラハムは
それから、気を
「さて、ミュウ。これでやっと
もうだいぶ
「これはノルディアスのギルドとしての
それでも
「――
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