最終話:君は奇跡の処女。
バッドピーポーとの熾烈な戦いが収まって、メイは博士が言っていたとおり
新一と一緒に暮らすことになった。
メイの感情回路には恐怖と泣くと言う感情が芽生えた。
今回の出来事は死傷者も出なかったと言うこともあって研究所のガス爆発と
言うことで処理されことなきを得た。
そして次の日、昨日の騒ぎがうそだったように何事もなく平和に朝を迎え、
新一は学校に出かけようとしていた。
「行ってくる・・・」
「新一、お弁当」
「ありがとう、メイの弁当は最高だよ」
「あ、そうだ・・・あのさ・・・メイ・・・君がシェルターを出る時言った言葉」
「僕のことアイシテルって・・・」
「あれって? 意味分かって、そう言ったのか?」
「アイシテルからアイシテルって言っただけだよ」
「そか・・・ま、いいか・・・でも、いいね、それ・・・」
「あのさ、もう一回言ってもらっていい?」
「愛してる・・・新一・・・大好きだよ」
「あはは、いい響き・・・」
メイは恐怖や涙を流す感情より人を愛する感情のほうが早かったみたいだ。
メイにとって新一は自分の命を引き換えにしても守るべき存在になった。
「じゃあね・・・メイ、行ってくるね」
「まって・・・行ってきますのおまじない、忘れてる」
そう言ってメイは新一のほっぺにキスした。
「うほ・・・このおまじないはよく効くんだよな・・・」
そのラブラブな光景を見ていた新一の親父が言った。
「おらおら、高校生の分際で朝から、いちゃいちゃしやがって」
「はい、おやじにも弁当」
「お、いつもすまんな、メイちゃん」
「で、なんだ・・・その俺には・・・おまじないとか・・・ないのか?」
「調子コイてんじゃね〜ぞ、スケベおやじ」
「パチンコばっか行きやがって〜・・・」
「負けてばっかいないでタマには勝って寿司でも土産に帰ってこいよ・・・」
「負けてばっかって・・・・傷つくよな・・・」
「落ちこむなよ、おやじ・・・今のはじょ〜〜〜だんだって」
「はい、弁当とおまじない・・・」
新一の親父はメイに弁当とおまじまいのキスをもらって喜び勇んで会社に
でかけて行った。
男ってなんて単純。
でも、そのことで1日が楽しければ、いいんじゃないかって思うね。
その後、メイは映画に出演したり、CMで引っぱりダコになったり、 週刊誌の
モデルになったり、メイの写真集が発売されたりして、 メイのおかげで、
研究所の両隣の弁償と新しい研究所が建った。
「いっぱい稼いだし、もうメディアに出なくてもいいいだろ、メイ」
「そうだ、メイのトレードマークのメイド服、もう着なくていいかな・・・」
「メイがメイド服以外着てるところも見てみたいじゃん」
「でもメイド服って俺の個人的趣味としてはありなんだよな」
「このさいだから、スカート、超短いのに変えるか・・・パンツ見えるくらい」
「男ってエッチだよね」
「どこで、そんなこと覚えたんだよ」
「テレビ・・・昼間、暇だし・・・」
「でもメイド服が私には一番しっくりくる・・・」
「いいんじゃないかそれで、自分が好きだと思ったようにすればいいよ」
「メイはこれからも新一のメイドだよ」
「君は俺にとって奇跡のメイドだよ」
「でも元々、メイの生みの親は博士なんだから、時々でいいから博士も仲間に
入れてあげてね」
その博士も自分のために若い奥さんを製作中で忙しくしていた。
何年か後には メイとより少し年上の奥さんが誕生するだろう。
そしたら今度はミラクルワイフ「奇跡の奥さん」って小説が書けるかもしれない。
博士にガイノイドの奥さんができたら、メイとふたりで、もう宇宙最強だなって
新一は思った。
博士から譲り受けた形になったメイは、名前もお茶柱から「星野メイ」になった。
とりあえず悪の組織からは一旦、脅威は去った。
でもメイが生きてるかぎり、順風満帆とはいかないだろう。
そんな危機感など、どこふく風で、あいかわらず夕方になるとメイの
「しんいち〜〜〜、はかせ〜〜〜〜・・・バンメシだぞ〜〜〜〜」
と、ふたりを呼ぶ声が、まほろば商店街中に響き渡っていた。
そういう訳で、お茶柱博士と新一とメイの波乱万丈の話はまだまだ続きそうです。
今回はとりあえずハッピーエンドってことで・・・
次回からは「ミラクルワイフ「奇跡の奥さん」」が始まるかもしれませんね。
おっしまい。
読んでくださってありがとうございました、感謝感激雨あられ。m(_ _)m
ミラクルメイデン・ふるば〜じょん。(君は奇跡の処女) 猫野 尻尾 @amanotenshi
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