第11話:最終決戦。
武装ヘリが研究所の上空手前で止まった。
詐欺沼が地上に目をやると研究所の裏手にメイドが一人で立っていた。
鷺沼はヘリから顔を出して拡声器で怒鳴った。
「もう怒ったぞ、こうなったら、そこの女ごと始末してやる」
「いいか、おまえら、・・これで終わりだ〜」
「おまえらにはもう用事はない、殲滅してやる」
「撃て撃て・・・建物ごと破壊してしまえ!!」
詐欺沼が、そう言うなりヘリは研究所のほうに方向を定め、メイに向けてミサイル
を一発発射した。
ミサイルはメイめがけて飛んできたが、それをよけたメイは後ろで爆発した
ミサイルの余波で前方に飛ばされそうになった・・・
だが瞬時にハイーパーキャノンの銃口をストッパー代わりにして前に倒れる
のを防いだ。
二発目のミサイルが飛んでくる前にメイはキャノン砲の銃口をヘリに向けて、
トリガーを引いたままストッパーでしっかり自分の体を固定した。
ヘリから二発目のミサイルが発射された。
それを見たメイはヘリに向けてハイパーキャノン砲を放った。
だがヘリの発射したミサイルのほうが少し速かった。
ヘリから放たれたミサイルはメイに命中した。
だがメイの放った弾も確実にヘリの装甲をぶちぬいて、爆発した。
炎に包まれたヘリは旋回しながら河川敷のほうに墜落していった。
ハイパーキャノンの反動で逃げるのが遅れたメイはヘリからの二発目のミサイルを避けきれずに、まともに食らって爆風で飛ばされた。
シェルターの中でモニターを見ていた新一は、急にモニターが 映らなくなったので、慌ててメイを探しに出てきた。
「メイ・・・メイ大丈夫か・・・メイ」
新一は吹き飛ばされたメイをすぐに発見した。
メイはガレキとホコリをかぶって倒れていた。
「メイ、死ぬな・・・メイ、メイ」
メイのそばまで来た新一はメイを抱きおこし・・・きれなかった。
「おも・・・重い・・・」
目を覚ましたメイが言った。
「お前、誰だ・・・」
「俺だよ、メイ・・・新一」
「新一?」
「そんなやつ、知らん・・・」
「俺だってば・・・」
「・・・・・・おれ?」
「あ、新一?、え〜〜〜〜ん、怖かったよう・・・」
「よかった、頭をやられたかと思った・・・」
するとメイのほうが新一に抱きついてきた。
「お、おも・・・死ぬ、死ぬ・・・苦しい・・・メイ離れてくれ・・・」
新一から離れたメイは、生まれてはじめて怖いと言う感情と泣くと言う感情に
目覚めた。
「怖かったよう、新一」
「あ〜あ、メイド服がぼろぼろじゃん」
メイのメイド服はボロボロに避けて、ほぼ裸に近い状態になっていた。
新一はすぐに自分の上着を脱いで、メイに着せた。
「メイ、大丈夫か?どこも怪我してないか?」
「大丈夫と思うけど・・・」
新一がメイを心配している間に博士がふたりのところまで来ていた。
「メイはこのくらいでは倒せん」
「それにしても派手にやってくれたもんだのう」
ふたりの背後で博士が言った。
「こんなことが続くようならメイ専用のバトルスーツがいるな」
研究所は、ほぼ破壊され、両隣にも被害がこうむったので、修理代が高く
つきそうだった。
敵のヘリが落ちたところが幸いにも河川敷だっため巻き込まれた被害者は奇跡的に
ひとりもいなかった。
詐欺沼たちもヘリが落ちる寸前に脱出したらしい。
メイはひとりでバッドピーポーのやつらを倒したがこれで終わったわけじゃない。
バッドピーポーもそうだが、世の中には悪事を企んでるやつはたくさんいる。
またメイを狙ってくるヤカラがいつ出現してもおかしくない。
でも、その度にメイは果敢に悪に立ち向かっていくだろう。
つづく。
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