第45話

 今年の選考委員は、はやみねかおる先生です。

 受賞をねらうのであれば、彼が不得意とするジャンルで作品を書く必要があります。

 彼は小学校教師をしており、学校関係には詳しい。

 しかも、主に児童向けの推理小説を得意としています。

 怖いミステリーがホラーであり、SFも未知の現象や技術、異星人の存在など、科学的謎を解明することが含まれるため、ミステリーの要素があります。


 彼の作品は「赤い夢」という世界観で繋がれており、基本的に殺人事件が起こらないことが特徴です。

 このことから、複雑な人間関係や社会問題を扱う大人向けの重厚な文学作品は、彼の得意分野ではないと推測できます。

 また、対象年齢が「小学上級から」とされており、子供にも読みやすい内容になっています。殺人事件を避け、暴力的な描写を控えめにしていることから、残虐な描写を含むハードボイルド小説は彼の作風とは大きく異なり、不得意なジャンルだと考えられます。

 さらに、「赤い夢」という独特の世界観を持つ彼の作品は、現実世界から一歩離れた空間で展開されることが多いです。このことから、現実社会の問題を緻密に描写したリアリズムの社会派小説は、彼の得意分野ではないと推測されます。

 彼の作品は主に現代を舞台にしており、推理小説としてオーソドックスな「事件の発生→論理的解決」という形式を守っています。このことから、膨大な歴史的背景や時代考証が必要な長編歴史小説は、彼の得意ジャンルではないと考えられます。

 彼の作品は、現実世界を基盤としながら、そこに非日常的・超自然的な要素を加えるという手法を取っています。これはローファンタジーの定義に合致します。彼の得意とする創作スタイルと合致しない部分があると推測されるので、異世界ハイファンタジーも不得意と考えられます。


 はやみねかおる先生は児童向けの推理小説を中心に執筆しており、恋愛要素は副次的なものとして扱われることが多いです。作品内で恋愛が描かれる場合も、あくまでストーリーの進行を助ける役割に留まっています。

 例えば、『名探偵夢水清志郎』シリーズでは、登場人物たちの恋愛感情が描かれることもありますが、それはしばしば鈍感さや幼さを伴っています。主人公の亜衣は中井麗一から好意を寄せられているものの、その誘いに気付かないなど、恋愛に対して積極的ではありません。

 しかも、彼の作品は「必ずハッピーエンド」であることが特徴で、恋愛要素が中心になることは少なく、友情や成長がメインテーマとして強調されます。このため、ラブコメ要素は薄くなりがちです。

 主に児童向けの推理小説を執筆しているため、純粋な恋愛小説はほとんど書いていないと考えられます。


 彼が不得意とするのは、ハードボイルド小説、ハイファンタジー、リアリズムの社会派小説、恋愛小説、ラブコメだといえます。

 これらのジャンルで作品を書くことで、受賞できる可能性が高いだろうと、私個人は思っていて、そうした作品を重点的に読んで感想を書かなければと考えていました。 

 ラブコメや恋愛ものは、もっとたくさん読んで感想を書かなければならなかったと反省しています。

 休憩して、中間選考作品が発表されるまで時間があるようなら、読んで感想を書いてみようかなと思います。




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