第43話

 今年に限ったことではないですが、カクヨム甲子園に応募される作品は、ラノベやファンタジーに続いて、ヤングアダルト(YA)が多い傾向があると感じます。YA作品は主に十二歳から十八歳の読者を対象としており、次の傾向があります。


・主人公の年齢 多くの場合、主人公は十代後半の若者。

・成長物語 主人公が精神的に成長し、自己発見や自己実現を遂げる展開が多い。

・現代的なテーマ 学校生活、友情、恋愛、家族関係、アイデンティティの探求など、若者が直面する問題を扱う。

・幅広い読者層 十代だけでなく、成人読者にも人気がある。

・多様なジャンル ファンタジー、SF、恋愛、ミステリーなどを含む。


 児童文学との違いは、次のとおり。


・対象年齢 児童文学は主に小学生以下を対象。

      YA文学は中高生を中心とした十代を対象。

・テーマの複雑さ 児童文学より複雑なテーマや社会問題を扱う。

・文体 児童文学よりも洗練された文体や語彙を使用する傾向。

・長さ 児童文学よりも長編であることが多い。

・エンディング 児童文学は明確なハッピーエンドが多いが、YA文学ではより現実的または曖昧なエンディングもある。


 若者の心の揺れ動きを描くのに適したジャンルであり、読者との共感を得やすい特徴を持っています。 カクヨム甲子園との相性はいいでしょうし、参加者の中には、児童もの、ヤングアダルト作品を書く作家を目指している人もいるでしょう。

 印象としては、毎年必ず、色盲や難聴、起立性調節障害といった病気なども作品に取り上げられることがあります。また、事故や病気、記憶喪失、死別も多い。

 病気やいじめは誰もが思いつくことなので、それらを回避しつつ、他の人が書かない内容を描くことが大事でしょうし、同じ病気を扱うにしても、見方を変えるなどの工夫が必要だと思います。

 臨場感ある描写を書くには、どうしなければいけないのかが、どちら様もよくわかっていらっしゃる。読んでいてそう感じます。

 五感描写の組み合わせに比喩表演、心情と状況描写など、よく書けている人は読んでいて感服してしまいます。

 



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