第33話
感想を書くとき、「三幕八場構成が~」と書いています。作者さんの中には、そんなこと意識して書いてないという方もいると思います。
お話の型としては、起承転結で書かれることが多いでしょう。それでいいと思います。型を意識して書くのは、読み手に共感しやすくするためです。そのためなら、起承転結だろうと三幕八場だろうと、序破急や、導入・本編・結論でも、どれでもよくて、作者さんが作りやすいようにされることが一番だと思います。
型を意識されて書かれた作品は、不思議と三幕八場の構成になっているのかを見ると、当てはまっていることが多いです。
当てはまっても、たまに一幕と二幕の長さのバランスが悪いかなと思う場合は、作品のテンポが悪かったり、間延びしていたりすることがあります。
買い上げたときに、当てはめてみてください。自分の作品がバランスやテンポがわかると思います。
たとえば一幕と二幕の長さが同じだったとき、なかなか本編に入らないので、読者が飽きて読むのをやめてしまうかもしれない。だから、冒頭は読者の興味、共感を引きつつ、導入部分をはやく切り上げて本編に誘おうとしてもいいですし、長さを変えずに一幕を面白い話に仕上げて、二幕目は世界観を変えてさらに面白い話にしようとしてもいいです。読み手が飽きずに読み続けられるなら、長さが違っても構わないと考えます。
ただ、手短に冒頭を済ませてから本編がはじまる作り方をしている作品に普段から慣れ親しんでいるので、そうした型を意識して書かれたほうが、読者としては読みやすいと思います。
起承転結で書かれている作品は、三幕八場に当てはまるのではと考えます。なぜなら「第一幕」(設定)、「第二幕」(対立)、「第三幕」(解決)という構成でありながら、八つ、偶数に分けているからです。
起承転結も、作品によっては起承転転結、といった具合に「転」を二回くり返し、より複雑な展開や二重の転換を表現する方法もあります。物語に追加の波乱や意外性を持たせたい場合に効果的。
起承転決・転決もあります。通常の「結」の後、さらに「転」と「決」(結末)を加えることで、一度終わったと思わせてからの展開。読者の予想を裏切るドンデン返しなどに使えます。
そうした複雑な場合でも、当てはまるかもしれません。
どんでん返しの後に、どんでん返しをさらに持ってくる作品も、以前読んだ覚えがあります。本当に凄いなぁ、と感服しましたから。
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