第14話

応募されている高校生の方々に、「作品のアイデアや構想はどうやって考えたのですか」とか「小説の書き方はどこで学んだのですか、独学ですか」とか、いろいろ聞いてみたいなと思いながら、これまで聞いたことがありません。


二年くらい前から、「失礼ながら、貴方は本当に高校生ですか? 人生何周目なのですか?」と、いいたくなるくらい大人びた作品や秀でた作品、他に比べて尖った作品を書く作家と、モニターに映る文字越しに出会ってきました。

その数は、年々増えていっている気がします。

気がするだけかもしれません。

なぜなら、私がカクヨム甲子園の作品を読むきっかけは、活字が読めなくなったことに端を発し、荒療治にと、情熱のこもったこもった作品から元気をもらおうとしたのがはじまりだったからです。

単に、活字が読めるようになって気づけただけで、以前からものすごい作品を書く高校生の人はたくさんいたのかもしれません。


主観は個人の物差しであり絶対値になり得ないという、いい例です。

これを書いている現時点で、153作品の作品を読んでは感想を書いてきました。

ちなみに今の段階の応募総数は、1261作品。

一割強を読んでいるといえます。

一割から全体の質を判断することは可能だけれども、ランダムで偏りのない作品を選ぶ必要があるし、様々なジャンを含んでいるのも重要です。評価の基準や少ない数から見極める能力も重要になるため、一概に決めつけるのは軽率なのだけれども、応募作の出来は、年々レベルがあがっていると感じます。


星やPVの多い、人気順の作品を読んできたので、中間層やまだ星のついてない作品を読んだ感想は少ないけれども、これまでと違う雰囲気を感じます。

当たり前なのか、とくに三年生の作品は他と違うものを文字から感じます。

出来のいい作品全部まとめて、本にして出そうよと思う。売れるかどうかはわからないけど。

読んで感想書いて、これいいねと思う度に、そんなことを思ってしまう。

でも、参加している高校生は違うと思う。大賞、受賞を、他の作品を押しのけてつかみ取りたいと、本気で思って挑んできている。

ただ前を向いて、誰よりも早く強く高く、駆け抜けていくだけ。

それが、若者だけが持てる、最大の武器。

やはり、高校生は凄いなと思う。



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