温泉は野外
「温泉?」
歴代の邸の住人が集めたという書庫は中々蔵書が多く表題を眺めているだけで時間が過ぎる。
そのうちの一冊の表題が『それでも、やめられない温泉巡り野外編』だった。
温泉というとものの本によれば火山地帯に発生しやすい天然の温水池。だっただろうか?
ずいぶんと書架の高部に置かれていたが埃ひとつのっていない掃除っぷりである。クリーン魔法かもしれない。
私なら特になにかに乗ることなく届くが、あの小娘なら踏み台が必要だろう……。なぜ私はあの小娘の事を?
ああ、違うか。
王都で聖女はよく高いところの本を取ろうとして踏み台を引きずっていたんだ。
私か王子がかわりに取ろうとするといつだって怒り狂う。そしてなぜか大衆娯楽読本を私に「読め」と押し付けてくる。
得意げに「いつまでもつまらない男である必要もないだろう」と。
その時は大体聖女は踏み台の上から本を差し出す。
私を少し見下ろせる身長差が快感らしい。
聖女、それでいいのかとも思うが公式の場ではちゃんとしているらしい。
本当なのか?
こんなふうに王都での人間関係を思い出し突き詰めた思考をしたことがあっただろうか。
求められる役割を必要とされる題材をこなすこと以外には無関心だった気はするし、問題は感じない。
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