第4話  幽体離脱?

 中学2年生の時、寝ていたら何故か目が覚めた。身体が動かない。金縛りだ。まあ、以前にも金縛りにあった経験はある。気にせずに寝ていた。目を閉じた。眠ってしまえばいいのだ。


 ふっと身体が楽になった。


 目を開けると目の前に天井があった。“?”下を見ると寝ている自分がいる。僕は宙に浮いているようだ。


“早く身体に戻らないと!”


 焦った。とにかく焦った。泳ぐように下の自分の身体を目指す。思うように下に進めない。ますます焦る。だが、ようやく自分の身体に重なることが出来た。戻れたのか? いや、戻れていない。気を抜くと身体から浮き上がる。何度も自分の体に重なろうとする。漫画にありそうだ。スカッスカッと、うまく体に収まることが出来ない。なんとか寝ている自分の身体にジャストフィットするように藻掻き続けた。


 すると、或るところで“カチッ”と合わさる感覚があった。僕の意識? は僕の身体に固定された。ホッとしたら、そのまま眠ってしまった。夢だったのだろうか?







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