第2話 座敷わらし
①子供の頃、父の社宅のマンションで1人で留守番をしていた。奥の部屋の襖を開けたら、おかっぱ頭で赤い着物を着た幼い女の子が鞠をついて遊んでいた。その女の子がこちらを向いた。目が金色に光った。金縛りにあった。気合いで金縛りを解き、“お前、誰やねん?”と言ったら消えた。座敷わらしだと思うことにした。
②社会人になって、初めての一人暮らし、マンションで寝ていたら何かに腕を引っ張られた。ベッドから落ちた。
③同じように、マンションでTVを見ていたら襟を引っ張られた。後ろに倒れた。
④あちこち引っ張られる現象、“子供のイタズラみたいだ!”と思った。玄関にクレーンゲームでゲットしていたぬいぐるみをまとめて置いた。そして、“これからは、ここで遊んでくれ!”と言った。数日後、仕事から帰って来たら、おかっぱ頭に赤い着物のあの時の幼い子がぬいぐるみで遊んでいた。女の子の目が金色に光った。金縛りにあった。金縛りが解けたら、女の子は消えた。それから、あちこち引っ張られる現象は無くなった。
⑤座敷わらしのいる家は栄えると言われているが、僕も僕の家も全く栄えなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます