第35話 7分の1エッチ ステージ3
彼の屹立の前にひざまずいている私。恥ずかしいなんて思わない。だって、これが私の本当の姿だから。勃起しているジュンくんも、これがありのままの姿。夫婦になるんだモン。高校生夫婦。これからは、夜ごと夜ごと本当の姿と本当の姿で、本性と本性で、野生と野生で交じり合うのだ。今まで恥ずかしいと思っていたことを2人でヤってヤってヤリまくるのだ。
彼の生まれたままの姿を眺める。スポーツで鍛えたからだってみんな毛深いと思ってたのは私の先入観だった。彼は胸も太腿もこんなに筋肉が発達しているのに、体毛が少ない方だった。
サッカー部やバスケ部の男子たちの、もさもさ毛の生えた太腿には、──こんなことを男子には絶対にいえないけど──、「野性的」と言えばまだ聞こえはいいが、「動物的」と思ってしまう時がある。真純も美丘も、それからこのみちゃんも愛理も、男子の体毛には無頓着だが、私はけっこうこだわりがある。
──体毛は薄い方がいい!
ジュンくんは陰毛は少ない方じゃないかと思う。比べたことがないからわからないけど。あまり剛毛って感じもしないし、もっさりした密度感もないから。私も陰毛が薄いから、同類という感じがいい。
毛は少なくても‥‥‥、
「大きい‥‥‥。本当に‥‥‥大きい‥‥‥」
惚れ惚れとしてしまうように太くて固い矢印が、迷いなく天を指している。
──天上天下唯我独尊
ジュンくんはきっと生まれた時からペニスで天を指し、こう言ったに違いない。ジュンくのんペニスはそれ自体が、宗教的悟り、緻密な哲学大系であるに違いない。
「男の子ってみんなこんなに?」
「いや、オレのは大きい方かも……」
真純や美丘が教えてくれた大きさをかなり上回っている感じがする。「こんなモンかな」と親指と中指で示された長さをはるかに超えているし、お猪口を摘まむように手で筒を作って見せてくれた太さよりも太い。コンビニで売られている栄養ドリンクをちょっとだけ膨らませた程度だったと記憶しているし、「くちびるでこうやってやるの。咥える時はこうやって‥‥‥」と見せてくれた演技では軽々と口に入れられるほどのコンパクトさだった。
ウソつき!
真純も美丘も嘘つきだ。親友だから信じていたのに‥‥‥。
「うう‥‥‥、サ、サキ‥‥‥」
手のひらで軽く擦っただけなのにジュンくんは顔をしかめた。きっと触るだけでも痛いんだろう。だってこんなに腫れているんだもん。
「あっ、ごめんなさい!」
今にも破裂するんじゃないかと危ぶまれるほど血管が膨らんでいる。心臓のように脈打っている。いや、これこそがジュンくんの心臓なのかも。手で強く握ったら心臓が破裂して、てっぺんの鈴口からまっ赤な血が噴き出てくるんじゃないだろうかと危ぶまれた。
慌てて手を引っ込めた。
「あ、いや、痛いわけじゃないから。ただ‥‥‥とても敏感でさあ‥‥‥」
ジュンくんは恥ずかしそうにした。男の子にも羞恥心はあるのだろう。それになんてったって、ジュンくんには私が初めての女性なのだ。心の中はきっと不安や恥ずかしさや戸惑いもあるはず。
──「初めての女性」‥‥‥、いいなあ、この言葉。この感覚‥‥‥。私がジュンくんの「初めての女性」。
「竿の部分をキミの手でこうやって、ゆっくりこうやって‥‥‥」
しごいてほしい、と言うことらしい。私はおそるおそる竿を掴む。心臓が高鳴り、くちびるがピクピク痙攣してしまった。竿に沿って左手の隣に右手を並べる。それだけでも優に13~14センチの幅はあるのに、その上にキノコの笠の形のはみ出ている。
「ああ、サキ‥‥‥。とてもいいよ、サキ‥‥‥」
5分もすると力の加減がわかって来た。時々強弱を変えながら根気よくしごいてやる。中心に通る太い管を押し上げると、鈴口からどくどくと粘液があふれ出す。透明な雫はその粘性ゆえに大きなしずくとなり竿を伝い落ちる。
──聖水!
そう。これは神様から、仏様から送られた真理の水だ。この粘液、聖なる水を飲みさえすれば、眼前に偉大な真理が開かれるかもしれない。宇宙と人生の目的を悟るかもしれない。──そんな予感さえ与えられたのだった。
樹液を竿全体にまぶしてやる。その行為は宗教的に、そして哲学的にとても正しい行為に思えた。
「うっ、うっ‥‥‥」
真理のしずくを生み出しながら、うなるジュンくんが尊い。ますます愛情をこめてしごいてやる。
強弱をつけて。そして、フェザータッチで撫であげる。
「っおおー……」
彼のくちびるから漏れた呼気が私の裸の肩を撫でてゆく。
左手で竿を固定させ、右手のひらで微妙な動きをつけながら「キノコ坊や」の頭をナデナデしてやる。日ごろジュンくんにされているように。
「うう―……」
ジュンくんが低い声でうなる。
音楽みたいだと思った。私の手のかたち、摩擦のポイント、圧力の強弱でジュンくんは様々な音色の喘ぎ声を奏でる。
──フフフ、虐めてあげたい……。
突如としてこんな嗜虐的な発想が浮かんできて、私自身びっくりする。私ってサディストなのかしら?
「サディスト」という言葉が浮かんだ瞬間、みんなにかわいいと言われるアヒルの口が歪んだ。本性を言い当てられた自我が怪しい微笑みを浮かべてる気がした。
見ると、ジュンくんの顔は真っ赤だ。時々腰をしゃくって屹立をどこかに突っ込みたいようなそぶりをする。彼が腰をしゃくる度に内なる「サディスト」は目覚めてゆく。
自分の手が恋人を操っていることに「サディスト」は深い喜びを感じている。彼は私の操り人形。私は心の赴くままに彼を操れる悪魔。
──彼の運命は私の手中にある!
そう思うと私の悪魔的な属性はますます加速的に膨らんでゆくのだった。
鈴口に指の腹を当て、粘液をまぶしてやる。
「うわっ! ダ、ダメだ! それをやられたら、オレ‥‥‥」
そうか‥‥‥。鈴口が一番感じるのか。‥‥‥フフフ、かわいい。鬼のように顔をまっ赤にしているジュンくんがなぜこんなにかわいいと思ってしまうのだろう。いやいや、訂正。「かわいい」じゃなくて「カワユイ!」かな。そう、男の子が女の子の仕草に萌えちゃうのと同じ感情を、ジュンくんに感じている。こんなにかわいいジュンくん、見たことない。愛おしくて愛おしくて抑えるすべを知らない私は、
「えい!」
爪先でキノコの頭を「ピンッ」と弾いてやった。内なる悪魔が手を打ち快哉を叫ぶ!
「くわっ!」
ジュンくんは慌てて肛門の前あたりに指を食い込ませて震えてる。ものすごい力で押さえている。顔も躰も真っ赤だ。躰の奥の奥から押し寄せてくるものに必死に
「ご、ごめんなさい、ジュンくん‥‥‥。なんか、いけないことをやっちゃったみたい‥‥‥」
少女っぽい悔恨の声で悪魔的本性を隠す。粘液でベトベトになった両手を合わせ許しを請う──ふりをする。
その時、真っ赤に充血した尖端から、3、4滴、薄い白濁液がタラーンと流れてきた。
慌ててティッシュを引き抜き、拭いてやる。
「危なかった‥‥‥。何とかやり過ごしたよ‥‥‥」
ふーとため息をついて、ジュンくんは緊張を緩めた。呼吸が激しい。
そうか。もし、ジュンくんが抗ってなかったら、射精してしまったんだろうな。流れ出た白い液体は精液。ほんの一部だけ漏れてしまったようだ。
途端にジュンくんのことがかわいそうになってきた。その瞬間、サディストは私の心の内の内、一番深いところに帰って行った。そいつは、またいつか機会を見つけてきっと出てくるだろう。
「ごめんね。私‥‥‥何も知らなくて‥‥‥」
「大丈夫だから。このまま射精してもよかったんだけど、今日、オレ、どうしてもキミの中に出したくて‥‥‥」
愛撫を続けているうちに私は彼が喜ぶ箇所をふたつ見つけた。一つ目は、キノコ坊やの帽子のすぐ下。フェザータッチで擦ってあげると、彼、「ダメダメ、そこは!」と絶望的な叫びをあげるのだった。
フフフ‥‥‥。男の子も「ダメダメ」なんて言うんだ。カワユイ!
興奮しすぎちゃったときは、二つ目のポイント、すなわち、二つの玉が入っている袋をさわさわといじってあげる。鎮静効果があるみたいだ。男の人の躰の秘密を知るたびに無上の喜びを感じる私。
──エヘヘ、私ってやっぱりエッチなんだ‥‥‥。
そうか。セックスって快感を分かち合うだけじゃないんだ。相手のことをもっと知って、もっとかわいいと思って、愛おしくなれるんだ。
「サキ‥‥‥、出そうだ‥‥‥、オレ、サキの中に出したい!」
美丘が言ってたように高校生は5分が限界のようだ。「30分も奉仕させられるんだよ!」と嘆いていたのは真純。彼女は確かオジサン対象だった。健康な高校生はやっぱり5分で送ってあげるのがいいみたい。
ジュンくんが顔を歪めている。かなり切羽詰まっている。早くジュンくんの願いをかなえてあげなくちゃ。
「え? 中に出すって? それは、明日でしょ。今日は指だけって‥‥‥」
「く、
ジュンくんは腰を激しく揺すりながら言う。今にも発射してしまいそうだ。
「え? お口で? お口でするのね?」
「早く!」
「は、はい!」
私は粘液でベトベトになったそれを口の中に押し込んだ。私は今や貞淑な妻となった。夫が望むことなら何でもやってあげる妻。ジュンくんのペニス。それがどんなにベトベト、ヌルヌルでも汚いとは思えない。それどころか、愛おしくて愛おしくてしょうがない。
太い! 顎がはずれそうだ!
歯の先が彼のデリケートな部分を傷つけないように思い切り口を開く。
長くても、太くても、熱くても、ジュンくんのそれは本当にかわいくて…‥‥。熱く脈打つそれが本当に愛おしくて‥‥‥、舌を絡めた。舌を絡めて吸って上げることが最もふさわしい愛情表現だと思った。
し、しかし‥‥‥。口腔の95パーセントを占領されてしまっては、舌を動かす余裕がない。それでも、私は最善を尽くす。大好きなジュンくんに気持ちよくなってもらいたくて。
「んがっ!」
ジュンくんに思いっきり喉奥を突かれてえずく。同時に乳房を掴まれる。もぎれそうな掴み方をされ、乳首が指で激しくなぶられる。
「うむぐんぐー! (ダメだよー)! ううむむんむんー! (私もイッちゃうったらー!)」
「行くぞ! 発射するぞ! サキ! サキ! 愛してるぅー!」
「んぐぐぐー!(私も愛してるぅー!)‥‥‥、むぐぐぐ、うぐぐぐー!(たくさん出してー!)」
「イッ‼」
「ふむむん! (ドンと来なさい!)」
「ウグッ‼」
「はうんんん! (私に任せて!)」
ピストルで喉の奥を射抜かれた瞬間……。
噴いてる、噴いてる。大量に噴き上げてる。何て勢いなの。後頭部が内側からジュッ、ジュッと鳴っている。
「ググッ‼」
どくん、どくんと脈を打つ熱湯を私は一生懸命飲み下した。飲んでも飲んでも次々に噴き出してくる熱湯を、むせながらも必死に喉に送った。
まだ溢れてくる!
まだ噴き出してくる!
精液の洪水に私は息もできない。精液の濁流で溺れそうだ。気絶するほど一生懸命飲み下す。
一滴たりともこぼすものか! だってジュンくんの愛だから! 私たちの命の素、赤ちゃんの素だから!
涙が頬を伝う。苦しいの半分。嬉しいのも半分。
いや、これ、涙じゃないかも。精液が目から溢れてるのかも。それならば、もっと嬉しい。彼の精液を頭の上から浴びたいと言うのが、正直な思いなのだから。
イく! 私もイッちゃう!
「んぐんんがんんんーーーー!」
ジュンくんに喉の奥を突かれるリズムに乗って、腰をしゃくり上げてしまう私だった。
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