第30話 報告書 その4
心配しないでいいよ。サキ、意識取り戻したから。点滴終わったら帰宅してもいいって。
ああ、本当に心配したよ。サキがこのまま死んじゃったらどうしようかと思った。
性刺激過敏症。──聞いたことある? 英語でsexual hypersensitivity。私、初めて聞いた。重い病気なんですかって尋ねたら、若い先生が顔を赤らめて、「要するに、イきやすい躰ってことですよ」だって。フフフ‥‥‥。1000人に1人の恵まれた女の子なんだって。
つまり、アンタは美人で気立てがよくて絶頂感を感じやすい女の子を獲得したってことなの。幸せ者よ、アンタは。
不感症だと思って博士も夏帆さんも一生懸命施術した。でも、彼女の場合はもともと感じやすい躰だったのよ。ただ、成長が遅れてただけ。
初潮が来たの中学2年生になってからなんだって。生理が始まって2年しかたってないから、性感だって花開いてない。そこへスペシャルプロジェクトが組まれ、性感開発が試みられた。開発されやすい躰だから、根こそぎ開発されちゃった。それで躰に無理が行ってたんじゃないかな。スイミングスクール入りたての幼児が才能がありそうだからって、にいきなり50メートル泳がせたら溺れちゃうじゃない? それと同じよ。
養護施設って保守的でしょ? このみが言ってたけど、サキって、恋愛は不良学生がすることだと思ってたんだって。オナニーもやったことない。セックスの知識もほとんどない。クリトリスがあんなに気持ちがいいなんて全然知らなかったんだって。自分の躰についているものなのにね。そんな彼女がいきなり鍼とマッサージで性感開発されちゃった。無理がたたったかな。
でも、美浜咲性感開発プロジェクトは大成功だよ。対象がバージンだから、成功率はそう高くないって博士は当初言ってたけど、彼女、持って生まれた才能(?)があるんだね。1000人に1人の逸材だもん。
サキってね、病院に来てからも「ジュンくん、ジュンくん」ってうわごとを繰り返してるの。アンタのことが好きで好きでしょうがないみたいよ。心だけじゃない。躰でもアンタのことを求めてる。それで‥‥‥、いつもアソコが濡れている。だから、これからは毎日会ってあげてよね。学校でも彼女のクラスに会いに行って、家にも連れて来なよ。たくさんキスしてあげて、愛撫してあげなさいよ。ショーツが濡れちゃったらアンタがイかせてやって、拭いてあげて、新しいものを穿かせてやる。たくさん感じさせてやれば、躰が興奮に慣れてくる。タイトな膣も柔らかくなって広げやすくなるよ、きっと。
挿入は3か月くらい待ちなさいだって。貞利博士と夏帆さんが話し合った結果なの。その間、根気よくサキの躰をほぐしてやりなさいよ。指一本だけなら挿入してもいいって。そしたらタイトな膣も柔らかくなってくるって。さもないと、アンタの特大級が突入して裂けちゃうかもしれない。このみみたいにね。
ということで、初エッチは桜の季節までお預け。ふふふ、かわいそう。お互い深く愛し合っているのに一体になれないんだね。へへへ、いい気味よ! 学校一かわいいコを独占して罰が当たったのよ。
アンタも見たんでしょ、サキのおまんこ? まだ誰にも侵入されてないバージンピンクのおまんこ。穴があんなに小さくて、処女膜がプルプル震えてたおまんこ。 あーあ、ジュンくん、かわいそう。見なけりゃよかったよね。あれを見ちゃったらやりたくてやりたくてしょうがないでしょ。でも禁欲しないといけない。愛するサキのためにね。
指一本ならいいんだよ。オルガズムは一日に一回なら大丈夫だろうって。サキがイったらすぐ抜かないとね。連続アクメは禁物! 私が頼み込んでやっともらった許可なんだから、感謝しなさいよ。
冬に耐えれば必ず春が来る。忍耐の末にはいいことがあるよ、きっと。
どうしても我慢できなかったら、私のところお出でよ。
知ってるよね。アンタと私は「牧村」の伝統にのっとって合法的にセックスできるってこと。だって、歳は同じでも私は「叔母」、アンタは「甥」。「甥」の嫁の世話をするのと、性の教育をするのは「叔母」の役目。すなわち「叔母」のまんこは「甥」の教材。アンタはサキと最高のセックスをするため、私のを思う存分利用できるの。私とセックスしたとしても、サキはアンタを責めることはできない。不倫にもならない。それが牧村の伝統。
アンタには叔母がたくさんいる。お父さんに兄妹が多いから。でも、この役割はほかの叔母には譲りたくなかったの。私がやるって名乗り出たの。なぜかわかるわよね。私の気持ち、アンタ、知っていてくれるんだよね。だから、アンタとサキをくっつけることって私には本当はとてもつらいことなんだ。──それだけはわかってほしいの。お願い。
でもね、つらい分、私は一生懸命最後までやるよ! サキを心を最大限アンタに向けるように努力する。サキの性感帯を最大限開花させて見せる。アンタとサキが最高にハッピーなセックスライフを送れるように命を懸ける。ランジェリーももうすぐ完成。
でさあ……、3か月間の禁欲……、桜の季節までの禁欲がアンタにとってつらかったらさあ……、私のところ、来てもいいよ。……教材だから、私。だれにも使わせたことのない新鮮な教材だよ。アンタのためだけの教材だから。ずっと大切にとってあるから。
宅配便でアンタの部屋に直接送っちゃおうかな。サキとヤる前に教材で練習しなさいよ。秘密にしておいてあげるから。
じゃ、送るからね。
ニャンニャーン!
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