第18話 報告書 その3
ハーイ! 元気?
毎日会っているのに「元気?」っているのはちょっと変だよね。
美浜咲性感帯開発プロジェクトの一番の功労者は宮田このみだと思う。だって、あのコにセックスの醍醐味を教えるために率先してカラダ張ってるんだもん。
阿久津っていうあのバカ男のせいで、このみのアソコはしばらく使用不可能。まあ、それは宮田が男選びをしくじったんだから、彼女自身の責任でもあるんだけどね。
それにしてもさあ、とんでもないエロ野郎だね、アイツ。身長150にやっと届くかどうかの女の子に18センチの男根というのは過酷すぎない? それも本人のは小さめだから、玩具で代用するなんて、男の風上にも置けないよ。
身長150センチに対してディルドが長さ18センチ、直径4.5センチ。ということは、単純計算で私の身長170センチの私のアソコに長さ20センチ、直径5センチのイチモツが突っ込まれるってことだよね?
……無理無理。トラウマになって、一生男の人と恋愛できなくなっちゃうよ。
体育会系の男ってプライドばかりで、限度をわきまえないんだから。マイッタもんよ。
まあ、その辺のことは、フミカがしっかりお仕置きしてくれたんだけどね。フフフ‥‥‥。
バレー部、男女ともに廃部になっちゃったけど、それでよかったんだよね? イヤがってたじゃん、アンタ、体育会系ってやつ。今度は音楽でもやりなよ。小さいころやってなかったっけ、バイオリンの大きいヤツ。けっこう上手いって聞いてるよ。
それにしてもさあ、
宮田このみはエライ!
私、声を大にして叫びたいわ。
ひとりエッチの味を教え込んだのもあのコ。オマンコ舐められる気持ちよさを教えたのもあのコ。オモチャの遊び方を実演して見せたのもあのコ。おかげで美浜咲のセックス観ががらっと変わった。もう男を見るだけで性感帯が疼きだしているんじゃないかしら。
でも、アンタもさあ‥‥‥、いくら「牧村家の伝統」とか「流儀」とか言って、遠くから見守っているだけじゃダメだよ。気を抜いてたらアカンよ。もともとすっごくモテるコだから、一人にしといたらほかの男に持ってかれちゃうかも。
あ、そうそう。昨日フミカのアパート遊びに行ったんだ。案の定、ククク‥‥‥、コレクションが増えてた。二つもね。アハハハ! 今までで一番エグイかもね。うんうん、度を越してエグイよ!
一つは乳首のホルマリン漬け。縮んでドス黒くなったのが六つ。ということは3人分。ガラス瓶の底に沈んでいたよ。黒豆みたいで笑っちゃったけど。アンタも今度、手合わせてきなよ。あれ、女の命であることに変わりはないんだからさあ。
もう一つは何かって? フフフ……。知りたい? ヒント。山芋みたいなヤツだよ。えー、わからないの? 女の私に言わせる気? ハーフのあのイケメン先輩に訊いてみなよ。答えてはくれないだろうけどね。でも、察しはつくと思うよ。宮田このみのマンコをズタズタにした罰だよ。ハハハ……。
プロジェクトの過程でアタシはあのコのくちびるを奪った。顔じゅう舐めまわしてやったし、口にも指を突っ込んでやった。それはプロジェクト推進の報酬ってことでいいんだよね? アタシが当然受け取れるものと思っている。宮田このみもあのコのアソコをなめまわした。それも性感開発の必須過程だから、アンタに文句をつけられるいわれはない。考えてみればあのコはアタシたちにファーストキスもファーストクンニも奪われてることになる。アンタは? あのコに完璧な性感帯ができるまで指くわえて静観しているつもり?
あ、そうそう。ひとつアンタに忠告しておくことがある。
結婚しよう、なんてそんな言葉、あのコ、当てにしてないと思うよ。せめて手付金ぐらい払っておかないと。意味わかるよね? オマエはオレのオンナなんだって思いこませる強烈な手付金。
それがアタシからアンタへの忠告。
じゃあね、ニャンニャーン!
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