第七譚:天邪鬼 其の壱
たんと伝わる 昔の話
嘘か誠か 知らねども
昔々の 事なれば
誠の事と 聞かねばならぬ
昔々あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでおったそうな。子供を望んでいた二人であったが、なかなか授かることが無かった。そんなある日の事、おばあさんが川で水汲みをしていると、大きな瓜が川上から流れてきた。大層大きな瓜であったがどうにかおばあさんはそれを抱えて家に持ち帰ったとのこと。家に帰っておじいさんと二人で瓜を割ると、そこには玉のような可愛らしい女の赤ちゃんがおった。二人はその子に
瓜子姫はすくすくと育ち、それはそれは美しい娘に成長した。その美しさは町中の評判となり、誰もが瓜子姫を嫁に欲しがった。瓜子姫が嫁いでしまうのは寂しいと思うおじいさんとおばあさんであったが、瓜子姫の幸せを思えばと少しでも良い嫁ぎ先を選ぶことにした。いつしか瓜子姫の評判は都の貴人たちにまで知れ渡っていた。
その頃おじいさんとおばあさん、そして瓜子姫が住むところには、
ある日の事おじいさんとおばあさんが所用で出かけ、瓜子姫が一人留守番をしているときに、天邪鬼が現れた。天邪鬼は甘い言葉と優しい声色で瓜子姫を騙して家の戸を開けさせ、瓜子姫を
その後瓜子姫になりすました天邪鬼が嫁ぎ先に向かう間に、一部始終を見ていた鳥の歌で正体がばれてしまい、天邪鬼はきびの畑で斬り殺されてしまう。
その後はお話によってまちまち、瓜子姫は天邪鬼に食べられてしまっていたとか、あるいは裏の林に吊るされていただけで、無事助け出されたとか。
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