第17話

研究や大学院に進む準備に追われる日々が続く中、凜と高山皐月はますます忙しくなっていた。勉強と研究に没頭する日々の中で、凜はふと思い立ち、繭に高山皐月を会わせたいと思った。


「皐月、高山さん、今日ちょっと時間ある?」凜がある日の夜、研究室で声をかけた。


「どうしたの、凜?」高山皐月は少し驚いたように答えた。


「私の友達の繭を紹介したいんだ。彼女もすごく優秀で、いろんなことに興味があるんだよ。」凜は微笑みながら説明した。


その晩、凜は高山皐月を繭の働くアルバイト先のカフェに連れて行った。カフェに入ると、繭が笑顔で迎えてくれた。


「凜、来てくれてありがとう。それに、友達も連れてきてくれて嬉しい。」繭は少し照れくさそうに言った。


「繭、彼女は高山皐月。私と同じように数学が得意で、一緒に大学院の準備をしてるんだ。」凜が紹介した。


「はじめまして、高山皐月です。凜からたくさん聞いています。」高山皐月は丁寧に挨拶した。


「はじめまして、繭です。よろしくお願いします。」繭も笑顔で答えた。


カフェの隅に座り、三人は勉強や将来のことについて話し始めた。繭は、高校生に勉強を教えるアルバイトをしていること、そして実は大学に進学したいという希望を持っていることを話した。


「実は、大学に行きたいんだけど、経済的な理由でなかなか難しくて…」繭は少し寂しそうに話した。


「繭、君は本当に優秀だし、大学で学ぶべきだと思う。何か手助けできることがあれば、私、協力するよ。」凜は真剣な表情で言った。


「そうだよ、繭さん。一緒に頑張ろう。」高山皐月も力強く言った。


繭は感動したように微笑んだ。「ありがとう、凜、高山さん。私も頑張ってみるよ。」


その後、凜と高山皐月は繭の大学進学のためにできることを考え始めた。彼女が勉強に集中できるようにサポートし、奨学金や入試対策の情報を集めることにした。

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