第11話 報告
朝からお昼頃までボールで色々な遊びをし、疲れた真介と真白。どちらも満足げな笑みを浮かべていた。
真介は真白の球技全般の才能に。
「やっぱりうちの子は天才だ…」
真白は公園を訪れる多くの親子達から手に入れた数多の『才能』に。
「『才能』いっぱい……むふぅ」
どちらも喜びを噛みしめている。
「ふぅー…よし!帰るか!真白!」
「わかった!」
二人は車に乗り込み帰路につく。
「お昼ごはんが楽しみだな!」
「うん!」
家に帰り手洗いうがい等を終わらせる真白達。
「おかえりなさい」
「ただいま!」
「ただいま」
「ちゃんと楽しめた?」
「うん!」
「そう。ならしっかりお昼ごはんを食べてゆっくりしましょうね?」
「はい!」
3人で食卓を囲む。
「それでそれで?真白はどうだったの?」
「真白は……真白は天才だ!教えた事はすぐに真似をして、繰り返せば俺よりも上手くなってしまった!確実に天才だ!」
「そう!それは良かったわね」
「おかあさん。『天才』ってなに?」
「天才は、そうね……いっぱい才能を持ってて、ずっと努力出来る人のことよ」
「どりょく?」
「そう努力。努力は、えっと…ずっと頑張り続ける事よ。諦めないでずーっと頑張れる人を努力してる人って言うの。真白は努力出来るかな?」
「できる!」
「そう!いい子ねー!」
「そうだな!真白は天才で努力家ないい子だ!だからいい子の真白は溢さず残さずにごはんを食べれるかな?」
「がんばる!」
「良し!お父さんも溢さないように頑張って食べるぞ!」
「おとうさんほっぺにごはんつぶついてる!」
「え、お、そうか!ありがとな真白!教えてくれて!」
「うん!」
「あなたも綺麗に食べてね?」
「も、もちろんだ!」
運動し、お腹いっぱいごはんを食べて眠くなった真白。
「お、真白はおやすみの時間かな?」
「ねむたい」
「そうかそうか!なら布団を敷いて上げるから寝てきなさい」
「はぃ」
「おやすみ真白」
「おやすみなさぁぃ」
真白は眠る直前。自身を鑑定してその画面を見て軽く笑い、満足げに眠りに就いた。
「むふぅ」
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雪城 真白 3歳
スキル
『子供2』『鑑定3』『模倣1』『真似の才能4』
『早熟5』『球技の才能8』『勉強の才能5』
『口論の才能1』『研究の才能1』『忍耐の才能4』
『画家の才能1』『美術の才能1』『歌手の才能2』『記憶の才能3』『美容の才能1』『会話の才能2』
『機械全般の才能1』『体操の才能1』
『賭博の才能1』『集中の才能2』『努力の才能2』『計算の才能1』『美食の才能1』
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「…真白は?」
「眠ったよ。いっぱい遊んだからぐっすりだ」
「すっごく興奮してたけどそんなに真白は凄かったの?」
「それはもう!バレーボールのレシーブにおいては俺じゃあ敵わないくらい上手くなったぞ!
サーブも少し教えて見たが、まぁまだ筋力が足りてないな」
「そう。あの子がすくすくと育ってくれるだけで私は嬉しいわ」
「そうだな。もし真白にバレーボールの才能が無かろうとも、元気に育ってくれればそれでいい」
「ふふ、そうね」
「ああ、そうだな…。ああ、そういえば」
「どうしたの?」
「公園でな。近くで遊んでいた子供の母親達が真白の髪と目を見て気味が悪いとか抜かしやがった」
「それは…!……顔は覚えてるかしら?」
「ああ!忘れるものか!」
「ふふふふ。今度公園に行くときは私も連れて行ってね?」
「あ、ああ!もちろん!」
「次のお休みが楽しみね。ええ、とっても楽しみ。とーってもね。ふふふふふふ」
真介は少し怯えていた。
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