第2話 家族

「おー」

「ん?どうした真白?」


「『かんてい』ってスゴイんだね!」

「そうだぞ!『鑑定』スキルはスゴイんだ!」


「あら?何のお話をしているの?」

「おかあさんおかえり!『かんてい』!」


「ただいま。あなた、これは?」

「鑑定ごっこさ。アニメの話をしたら気にいったみたいだ」


「ああ、そういうことね。真白〜、何か分かった?」

「ん〜…」


──────────────────────

雪城せつじょう 沙羅さら  25歳

スキル

『大人2』『柔道4』『家事5』『歌手の才能3』

『運転4』『言語力6』『数学7』『看護4』

『勉強6』『医療2』『精神的疲労耐性4』

──────────────────────


(このいちばんながいなまえの『疲』ってかんじは、つかれるってことだったはずだから…)

「いつもおしごとおつかれさま!」

「〜〜!!ありがとう真白〜!!」


「えへへ…」

「真白真白!お父さんには?」


「おとうさんもおしごとおつかれさま!」

「おう!ありがとな真白〜!」


「えへへへへ〜…」


ひとしきり撫でられた後。


「それじゃあご飯作っとくから真白はお父さんとお風呂に入っておいで?出来る?」

「できる!おとうさんはやく!」


「ああ、すぐに行くから先に服を脱いで待っとけるか?」

「うん!いってくる!」


「「行ってらっしゃい」」


真白が脱衣所へ向かう。


「…沙羅、いつも家事を任せてすまない。仕事帰りで疲れてるだろうに…」

「別に大丈夫よ。

私は家事が好きだし得意だから。

あなたも仕事をしてるし、真白の幼稚園への送迎を任せてるんだから。適材適所でしょ」


「そうか…ありがとな」

「ふふ、こちらこそ」

「おとうさん!はやくー!さむくなってきたよ?」


「そうか!すぐ行く!!我が家の自慢の宝物が呼んでるみたいだ。行ってくる」

「はい。行ってらっしゃい」


そう会話を終えると、真介は脱衣所へ、沙羅は食事作りに向かった。

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