第2話 駅前商店の店主さん

乗った駅から数駅くらい過ぎた辺りで、車窓を見ると「田園地帯」が広がっており、花や野菜などの田畑が列車が走る路線の周りを囲んでいた。


都内方面へ向かういつもの路線とは違う非日常感のある世界で、久しぶりにワクワク感を噛み締める。

そして、停車した途中の駅で列車を降りて、途中下車したが見た感じ駅前には個人商店のみで、スーパーやコンビニといった店舗は見当たらない。いわゆる「田舎の駅」という感じだろうか?


ここなら、あの上司から理不尽な難癖を付けられる心配はない。だからだろうか?なんだか上司からの「呪縛」から解放されたような、そんな気がした。


「いらっしゃい!遠方からのお客様とは珍しい。良かったらウチのお店でゆっくりしていくといいよ!」と気さくに駅前商店の店主さんが話しかけてくれる。

お店に来るお客さん自体がそもそも地元住民くらいと少ないせいか、親切にこの地域の特産品や観光名所をこと細かく教えてくれた。


店主さんから渡されたマップには、滝や湖といった「水関連」のスポットの他、路線の周りを囲んでいる花や野菜が売られている直売所についても書いてある。

店主さんメモ曰く「直売所の野菜は美味しいから、興味あったら覗いてみて!」と書かれており、滝についても「この地域では有名な滝で、夏の時期は清涼感が味わえるから良いよ!最高。」と書かれている。それくらいおすすめということなのだろう。

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