第2話

注:加奈視点


ㅤ私は確かに麻美ちゃんに虐められてはいるけれど、別にクラスでハブられてたり、麻美ちゃん以外の人に虐められたりする訳ではない。というか麻美ちゃん以外の虐め寵愛を受け入れる気は無い!

ㅤただ、麻美ちゃんが私を虐めるようになってから皆との関わりというか、クラスの人と話すことは減ったと思う。多分みんな麻美ちゃんが私のことを虐めていると勘づいているのかな。まぁなんにせよ、私の中で麻美ちゃんとの時間がより多くなったってことで。

「白尾さん、一緒に弁当食べない?」

「別にいいけど、あなた貴女誰?」

「...多分そんなんだから小川さんにあんな態度とられるんだよ?」

ㅤ麻美ちゃんは可愛いからいいの。ところでこの人は誰だろう、同じクラスってことだけ分かる。

ㅤ彼女は自分の弁当箱を私の机に置いて話す。

「アヤが誰かはなんだっていいけど、白尾さんキレイだから友達になりたくて」

「というか、貴女は私と話してて大丈夫なの? 麻美ちゃんに目を付けられるよ」

ㅤというか目移りして欲しくない。

「大丈夫だって〜」

ㅤ私が大丈夫じゃないんだってば。

ㅤ彼女との会話は半分適当にしてた。ちょっと不安になっちゃったから、今日の放課後も麻美ちゃんの寵愛あるといいな。

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