第4話 メイド長に主従逆転させられて喜ぶ訳がない(♡♡)

マリアさんの前で赤ちゃんプレイをさせられた後、俺はアリサが帰宅する前に自室へと向かった。


 一人で寝るには大きすぎるキングサイズのベッドに横になり、俺は白瀬から教えてもらったIDとパスワードを打ち込みサイトにログインをする。

検索ワードにM向けのワードを打ち込む。今回は「罵倒」を入れてみた。

検索すると、後輩やメ⚪︎ガキ、お姉さんものなど様々な女の人から罵倒される音声作品がヒットする。どれも悩ましいが、選んでいる時間はあまりない。その時、無料の作品を見つける。お嬢様に罵倒され、お仕置きされるという音声作品のようだ。時間も10分程度でそこまで長くはない。

俺はインストールをして、イヤホンを付ける。この日のためにこっそりと買ったハイレゾのイヤホンだ。


耳にはめて、ライブラリに入った音声ファイルを再生する。


話は、とあるお屋敷の夜のこと。

召使いとしてお嬢様に仕えている俺は、その夜お嬢様の部屋へと呼ばれる。


『ねぇ、あなた。自分が一体何をしたか分かっているのかしら?

今朝掃除をした時にあなたが割った花瓶、あなたの給金では一生弁償できないほど高価なものなのよ。一体どうしてくれるのかしら...


ごめんなさい?......謝って済むはずがないでしょう!この役立たず!』


優しく諭すように語っていたお嬢様が豹変して罵倒をしてきて、俺は体が震えた。

無料とはいえ、クオリティはとても高かった。


『あなたみたいな役立たずは一生私の奴隷として体で払ってもらうしかないわね。拒否権なんてないわよ。まぁ、あなたの親元に花瓶の代金を請求してもいいのだけれど..

親には言わないで欲しい...?あなた誰に指図してるの?私は奴隷のご主人様なのよ。ご主人様に意見するなんて躾のなってない奴隷ね、


次、私に向かってそんな口叩いたらあなたの両親にも体で償ってもらうんだから。

もう2度と生意気な口をきかないように..』


お嬢様に脅されるシチュエーションに俺はとても興奮していた。

次にお嬢様がどんな罵倒を紡いでくれるのか、ワクワクしていた。


そして、俺は興奮のあまり完全に忘れていたのだ。

俺はその時、より没入するために目を瞑っていた。アリサもまだ帰ってくる気配もなく、安心しきっていた。


 突然、右耳のイヤホンが外れる。自然に外れたというよりは引っ張られたような感覚だ。そして、右耳から突然お嬢様とは違う声が聞こえる


「何を聞いていらしているんですか?伸琉坊ちゃま」

俺は急に囁かれた右耳を手で抑えて飛び上がる。そこには銀髪のショートヘアにメイド服を着たやや吊り目の年上の女性がベッドに這い寄っていた。

ベロニカさん-マリアさんのメイドであり、亜華羽さんの上司である。

 ベロニカさんは俺のスマホを取り上げ画面を凝視する。そして、そこに映った画面をベロニカさんは音読する


「『お嬢様に罵倒されたい』.....坊っちゃま、何ですかこれは?」


まずい!亜華羽さんにバレるならまだ口止めができたのに、よりにもよってあの鉄仮面のベロニカさんにこんな罵倒音声作品を聞いていることを見られるなんて...

俺は驚きを隠さずベロニカさんの問いに「あ、あ、」と言葉になっていない音を出していた。


「坊ちゃまは罵倒されるのがお好きなのですか?それにお嬢様...アリサ様に欲情されているのですか?

やはりあなたは危険分子でしたか。マリア様に報告させていただきますね」


やめろおおおおおおおおおお

俺は心の中で叫んだ。マリアさんにバラされるのは一番まずい!しかも、偶然お嬢様ものを選んだせいでベロニカさんは俺のことを完全に「アリサに罵倒されたい変態」という認識でいる。

流石にあのマリアさんでも娘に罵倒されて喜ぶようなやつを息子として見ることなんてできなくなるだろう。きっと、マリアさんがしないであろう冷ややかな目で俺はマリアさんに見られるのか。それはそれで興奮...いやいや!今はどうにかしてベロニカさんに黙ってもらうしかない!

そして、俺がとった行動は...!


************

「マリアさんにだけはどうか、言わないでください....!」


俺はメイドの前で土下座をした。

切羽詰まった状態ではあったが、正直メイドに見下されながら土下座をするシチュエーションに興奮していた。

しかし、ベロニカさんが赦してくれるはずもなかった。


「ダメです。このようなことマリア様に黙っているわけにはいきません」

「なんでもしますから、マリアさんだけには..」

ベロニカさんは「なんでも?」と顔色を変えた。

「坊ちゃま、そこに座ってください」

ベロニカさんは絨毯に指をさす。俺は絨毯の上に正座する。ベロニカさんはベッドに腰掛ける。


「坊ちゃまは燧グループの後継者からは外れていますが、アリサお嬢様の長兄なのです。そんな坊ちゃまが他人に対してなんでもするなどと、軽はずみなことを言ってはなりません。坊ちゃまだけでなく、お嬢様やマリア様、旦那様にも迷惑がかかることを自覚してください」

『自分の兄がこんな格好で出歩かれたら迷惑を被るのは私なんですから』

今日アリサに言われたことを思い出す。

確かにアリサの兄としての自覚が足りなかったのかもしれない。ベロニカさんにマジの説教を受けて落ち込んでいる。

「はい。すいません」


俺は項垂れながら謝るとベロニカさんは、

「何やってるんですか?床に座らせた意味がわかりませんか?してください。それに『すいません』は正しい言葉遣いではありません。『すみません』と仰ってください...いえ、言いなさい」

急な命令口調にゾクゾクとしてしまう。今度は土下座と謝罪を強要されて本当は主従の間にあってはいけないやりとりだが、俺はなんなく従う。

「すみませんでした」

「すみませんでした。ベロニカ様、はい」

「すみませんでした。ベロニカ様」

メイドに様付けまで要求された。本当は怒るところなんだろうが、俺は興奮が抑えきれず土下座しているが下半身の方は立ち上がっていた。

「軽率な発言をしたらどうなるか坊ちゃまに体で教えてあげます。

私のいうことを守ることができれば....約束通りマリア様には黙っておきましょう」

「本当ですか!?」

「はい。ですが、なんでもいうこと聞いてもらいますからね?

それでは、そこで腕立て伏せをしてください。15回3セット、はいスタート」

ベロニカさんに指示されて、俺は手を床につき上腕三頭筋を伸縮させる。なんだか、体育会系のしごきみたいだなと思っていると、ベロニカさんは俺の背中に尻を敷いてきた。一気に荷重がかかる。

「どうしたのですか?坊ちゃま。坊ちゃまはこういうのがお好きですよね?」

そりゃ好きですけど!

「ほらペースが落ちていますよ。頑張ってください」

ベロニカさんが乗ったせいで、腕を伸ばすのがやっとだ。顳顬こめかみには玉の汗が溜まり、赤い絨毯に落ちてしみができる。

息を荒くしながら、なんとか15回を終える。

息を整えようとするが、ベロニカさんは休む暇を与えなかった。

「坊ちゃま、私休んでいいなんて言ってませんよね?はい。スタート。さっさとやりなさいこのマゾ」

メイドに「マゾ」と言われ、条件反射で痙攣しかけている腕が動く。肘の関節がガクガクと震えるほどに限界が来ているが、

「ちゃんとしないとマリア様に報告しますから」

という言葉に俺は力を振り絞って腕立てをなんとか完遂する。


 3セットが終わり、俺は肩で息をしながら床に這いつくばる。

ベロニカさんは俺の背中からおりて俺の頭をよしよしと撫でる。

「よくできました。伸琉坊ちゃま。私の言いつけを守れて偉いです。

もうこのようなことを言わないよう肝に銘じてくださいね。」

俺はか細い声ではい、というと

「ベロニカとの約束ですからね」

と優しい声色で言った。さすがメイド長をしているだけあって飴と鞭の使い方が上手だ。

ベロニカさんは「マリア様には内緒にしておきますので」と人差し指を口に添えて部屋を出て行った。

 ベロニカさんが出ていったあと、俺は床を這いながらベッドへと戻る。

スマホを持ち、もう片方の手でイヤホンをはめる。

ベロニカさんを封じた今、もう怖いものはなかった。お嬢様の説教パートからお仕置きパートに行こうとしたところで妨害をうけた。せめて、お仕置きシーンだけでも聞きたい...今ベロニカさんにお仕置きされたばかりだが、俺のマゾヒズムはそれだけでは満たされなかった。

もう片方のイヤホンをはめようとした時、トントンとドアを叩く音がする。俺は嫌な予感がした。イヤホンを片付け、ブラウザバックして、ドアを開ける。

「お兄様、ただいま帰りました....一緒に寝てもよろしいでしょうか...?もしかして、起こしてしまいましたか?」

アリサが上目遣いで今にも泣きそうな顔で立っていた。俺はそんなアリサを拒める訳もなく、部屋に通した。


************

「もぉ伸琉ちゃんってば、そんな音声聞いていたのねぇ...隠したって無駄なのにねぇ伸琉ちゃんの部屋には隠しカメラが10台あるのにぃ」

マリアと伸琉の父親の寝室、マリアは天蓋付きのベッドでスマホにある監視アプリで伸琉の様子を見ていた。

屋敷でも珍しい畳敷きの部屋でベロニカは子犬のように震えて額を床に押し付けていた。

「申し訳ございませんでした。マリア様」

「ベロニカはよくやってくれたわぁ伸琉ちゃんがあんな薄汚い音で耳を穢すのを防いでくれたし、私にはできない躾をしてくれるから本当に助かっているわぁ」

「でもぉ」とマリアはベロニカを睨みつける

「少しおいたが過ぎたわねぇ伸琉ちゃんをいじめていいのは私とアリサちゃんだけ....

ベロニカは私がクラブにいた頃からお世話をしてくれたからぁ大事にしているのよぉ。でも、他にも雌犬はいっぱいいるの」

マリアは胸元からキーリングを取り出す。ジャラジャラと30余りの鍵がぶら下がっていた。

「こんなにいるからぁベロニカが勝手なことをし続けたらベロニカのことなんてコロッと忘れちゃってぇベロニカのことポイってしちゃうかもしれないわねぇ」

「申し訳ございません!マリア様なしではベロニカは生きていけないですぅ..❤︎どうか躾のなっていないメス犬を調教してくださいぃ...❤︎」

ベロニカは顔をぐしゃぐしゃにしてマリアに哀願する。

「あらあら。今日はご褒美をあげるつもりだったのにい調教してほしいのぉ?普段はメイドを束ねてアリサちゃんや伸琉ちゃんにも教育をする立派なメイドなのに私の前ではダメな雌犬ねぇ。ほら、犬なら犬らしく鳴いてみなさい」

「ワン!ワンワン!」

「いいこいいこ❤︎そんなベロニカには貞操帯を外してあげましょうねぇ」

マリアは飼っている女全員に貞操帯をつけて管理している。禁欲を施して従順な雌犬に仕上げるためだ。外すのはお仕置きの時とご褒美の時だけだ。

マリアはキーリングから鍵を探すが、どれがベロニカの鍵かわからない様子だ。

「あれぇベロニカの鍵はどれだったかしらぁ」

「マリア様ぁ...それ..その鍵ですぅ..」

「あら?犬は人間の言葉喋らないわよねぇ?」

「ワン!ワンワン!ワン!」

「よしよし、そうやって雌犬は吠えてればいいのよぉ

もぉ、分からなくなっちゃったぁ」

マリアはキーリングをベッドに投げ捨てベロニカの耳元に近づく

「今日もお・あ・ず・け❤︎一人でしなさい♩」

ベロニカは絶望したような顔をする。

既に一ヶ月ほどおあずけを食らっており、ベロニカの性欲は極限状態にあった。

 マリアはベロニカに犬の尻尾のような物を渡す。ファーの先はピンク色の玉が連なっており、先に行くほど小さくなっていた。

「ほぉら、雌犬には尻尾がないとねぇ。使い方は分かるわよね?」

「はい!う⚪︎ち穴に入れて尻尾を振りますぅ...❤︎」

「ベロニカはアヌ⚪︎を虐められるの本当に好きねぇほらぁ服ぬぎぬぎしましょうねぇ」

ベロニカはメイド服を脱ぎ、ガーターベルトの留め具を外すと堅牢な貞操帯が露わになる。上半身もブラジャーのホックを外すと双丘とピンク色の突起が現れる。

「本当にベロニカは可愛いわねぇ...ん❤︎」

マリアはベロニカの唇を貪る。そしてベロニカの口内にマリアの濃厚な唾液を流し込む。

マリアは口を離すと透明な粘液が糸を引いていやらしくベロニカと繋がる。

「ほらぁその唾液でアヌ⚪︎をほぐしてぇ」

ベロニカは蕩けきった顔で指にマリアと自分の唾液が混ざった天然ローションをつけてア⚪︎ルに指を入れる。

すでにぐちゃぐちゃになっており、ほぐすのには時間はかからなかった。

「マリア様ぁ❤︎私が尻尾入れる姿ぁ❤︎見ていてくださいぃ...」

「えぇ。しっかり見ててあげるわぁ」

ベロニカは尻尾をア⚪︎ルに当てがう。ぬぷ、ぬぷっと一つずつゆっくり入っていく。その度にベロニカは嗚咽音をあげる

「....お"っ"......お"お"っ".......」

全てを飲み込む頃にはベロニカは白目を剥いて昇天し、そのまま床に倒れ込んだ

「あらあら、ご褒美はこれからなのにもう果てちゃったのねぇ...今日はどのおもちゃも使えないわねえ」

マリアは部屋の隅を見る。そこには全裸で尻を突き出した状態で倒れこむ伸琉の父の姿があった。尻にはおもちゃが突き刺さったままであった。


 マリアは胸元にしまっていたネックレスを取り出す。そこには3つの鍵がついていた。

「マゾになる子って社会的重圧から解放されるために自己の解体を求めるっていうけれど....きっとパパも伸琉ちゃんも前妻あのおんなに窮屈な生活を強いられていたのね....大丈夫よ。ママがパパも伸琉ちゃんもあの女の記憶がなくなるまで愛してあげるからぁ❤︎

本当は伸琉ちゃんにも貞操帯をつけてちゃんと管理してあげたいけどぉ..アリサちゃんが怒っちゃうからぁ...本当に残念だなぁ..でもアリサちゃんが伸琉ちゃんを救ってあげられるはずだからぁその時はアリサちゃんと伸琉ちゃんと3人で...うふふ」


マリアは伸琉の鍵にキスをしてネックレスを胸元にしまった。

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