第4話
けれど、私は決して死んだわけではなく、晴兄ちゃんの夢はただの偶然だった。そして目が覚めたら、目の前に天然記念物級のイケメンフェイスがどアップであった。しかし、この天然記念物級のイケメンフェイスの持ち主は残念ながら顔とスタイルと運動神経だけがいい頭と口と性格はサイコーに悪い晴季だった。全くなぜ目覚めたばかりなのに大っ嫌いな晴季を見なければならないのか。本当に神様に直訴しに行きたいぐらいだ。
「キモッそんなに顔近付けn……」
んな変態野郎、と言おうとする私の言葉を遮り、晴季は鼓膜がぶっ壊れるぞレベルの大声で叫んだ。
「わああああああああああ!よかっったあああああああ!目が覚めてよかったああああああ!まじで死んだかと思ったああああああああ!ありがとうありがとう生き返ってくれて神様ありがとう感謝しても感謝しきれませんゆきを連れて行かないでくれてまじであざーーーーっす!」
え?私のこと、今ゆきって呼んだ?久しぶりだ、ゆきって呼んでくれたのは。なんか昔に戻った気がする。でもね!晴季、バカでかい声のせいでせっかくの休息が台無しなんだけど。女子をほわわ〜ってさせれば良いもんじゃないんだからね!まったく。はーっとため息をつく。その瞬間、ドアがバカでかい音で吹っ飛ぶんじゃないかぐらいの勢いで開き、そこには背がでかい人が3人いた。一目見て、誰かわかった。ああああああああ。超絶シスコン兄貴が3人揃ってきてしまった……。苦笑するしかないや……
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