第4話 暴力

 また部外者が入った。中年の男性である。

 証明が言葉以外でなされるためにはどうすればいいのか。男は強硬手段に入った。つまり名人を傷つける。周りの女もそれをはやしたてる。興奮して胸を見せたり、歓声をあげる者たち。アルコール以外の匂いもする。しかしアルコールの匂いが最も強い。ここは世捨て人の集まりだった。

「無能が、暴力で解決しようとするな。それは負け戦だよ。結局の所負けるんだ」

「痛みは苦痛だけを伴うものではない。だいたい君がそれを言うのか。こいつは極度の人見知りでね。関わり合いになるのは、法外な人間だけさ」

 どうしてかばったりするのだろう。丸いビー玉のような目で見つめられる。便利だから好感を持ってほしいのだろうか。

 答えは出せないまま警察が突入してきた。自宅には裸体の絵が届いた。彼は負けたんだ。

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