第8話
探索者生活280日目
今のステータスなら、ゴブリンくらいなら素手でボコれる。
それは置いといて、
探索者には全方向が記録できるカメラの携帯が義務付けられている。
僕の場合はヘルメットにカメラがついているホームセンターで1万5千円の『カメット』を被っている。
これは、探索者の救難信号と、異常があったときの証拠、もしくは同業者にダンジョンで襲われないようにするためだ。確か、動画は探索教会の方でリアルタイムでAIで処理してたはずだ。
「だから、ダンジョン内での犯罪なんて存在しないはずなんだけど。」
なんか、ダンジョン内で違法薬物の取引があったらしい。
何人かの探索者が捕まったと報道されていた。
カメラも万能じゃないし、やろうと思えば僕でもできる。
でも、見つかったというなら、協会には何か知らされていない捜査方法を持っているのかもしれない。
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探索者生活290日目
4層から5層にいった。
5層は4層よりも魔物の出現頻度が上がるだけなので、ソロだと不安だが、ボウガンが強力なので余裕だと思い、5層に潜った。
5層まで到達するには1時間はかかる。
武器と水分、それに食糧を運ぶ必要があるためかなり重い。
ダンジョン内で水もあるし、木の実もあるが、食べたらお腹を下すので飲食はしない。
5層で10匹の魔狼の群れに出会い、僕は全力で逃げ出した。
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異世界生活295日目
「美玖ちゃん、大学卒業したらどうするの?」
「そのまま、親の会社で数年働いたら役員コースよ。」
「ヘぇ〜。役員って何するの?」
「大きい顔するだけ。父さんは特別扱いするだろうし。」
「美玖ちゃんは溺愛されてるからね〜。ていうか、大きい会社じゃなかったけ?大丈夫なの?」
「大丈夫よ。よくあることだもの。」
「へ〜。蜜柑ちゃんはどうするの?」
「さあ?やりたいようにやりなさいって言われてるけど、特に何もしてないわね。」
「そっか〜。」
「それより、私が大学卒業したら、結婚するわよ。」
「えっ?」
「それまでには、もう少し稼げる探索者になっててね。」
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