その村にはふたつ並んでかかっている橋があった。渡り方には決まりがあり、それを破った場合の戒めの言葉も口伝されていた。
「民俗学」や「伝承」のタグのとおり、そういう系が好きな方にオススメの作品です。私はまず橋のネーミングにテンションが上がりました。
本来必要ない場所に橋がかけられている、しかも、昔からの決まり事が伝わっている。ならば、理由はわからないけど、当時何かしらの必要があってその橋はかけられたのだろう。そんな気持ちにさせられました。
戒めは、たとえ肝心な部分は不明でも、それを知る人々にとっては骨の髄まで刷り込まれたもので、時に物事の捉え方にも影響を及ぼします。
ホラー的な要素はもちろん、俗信って強いなぁということも感じる作品でした。