⚄⚅⚄話 秘密の話!(結)

 リョークの剣が飛行する魔物へ振り下ろされる。

 だが、魔物はニヤリと笑みを浮かべると身体を翻しかわしてしまう。


リョークダイチ「かかったな!」


 リョークが突然身体をよじり宙を舞い、遠心力で剣の軌道を変化させた。


羽魔物「ッ!?」


 リョークの華麗な剣撃に羽魔物は一刀両断されるのであった。


ウーロリッカ「大失敗したくせに格好良く表現しちゃって」

リョーク「良いんだよ、ロールプレイだロールプレイ」

ムギマユミ「それよりも、ウーロちゃんを助けないと!」


 戦闘が終わり、まずは気絶したウーロの治療を行う。さっきも話した復活薬をかける事でHPがマイナスになっていても1の状態で復活出来る。

 という訳で復活薬をかけた。


ウーロ「そしたら、ドワーフ語で話しても良いかな?」

ムギ「え?」

リョーク「ん?」


 そしたら、ムギだけウーロが何を言ってるのかわかるのか。

 俺は席を外した方が良いのか?


ウーロ「ん~どっちでもいいよ。それじゃあここから息絶え絶えに話すね」

ムギ「わ、わかった。ウーロちゃん大丈夫?」

ウーロ「うん……ムギちゃん、ワタシねお兄ちゃんの事大好きなんだ。だけど、ムギちゃんもお兄ちゃんの……リョークの事大好きなんでしょ……」

ムギ「……ッ!!」

ウーロ「それでね……法律では2人がお嫁さんになる事は出来ないから、ワタシは考えてたんだ」

ムギ「そ、それって……」


 このシールドローカルの世界って一夫多妻制はダメだったのか?


ウーロ「お兄ちゃんは黙ってて」


 すみません……


ウーロ「だから、ムギちゃんがお兄ちゃんと結婚してほしい」

ムギ「で、でも……それじゃあリッ……ウーロちゃんは……」

ウーロ「そしたら、ワタシはお兄ちゃんとムギちゃんの家で居候いそうろうするよ」

ムギ「え?」

ウーロ「そうすれば、お兄ちゃんとムギちゃんが子供が出来て共働きになっても、ワタシが自分の子供のめんどうと一緒に見れるし効率いいよね!」

ムギ「ちょっと待って! それって私達は籍を入れて、ウーロちゃんは結婚してないけど自分も事実婚状態にするって事!? というかさり気なくリョーク君の子供を産んでるし!」


 しかも、ウーロがいつの間にか専業主婦になってる!


ウーロ「そう……それが……ワタシの将来設計……皆が仲良く、ワタシはゲームをしながら生活出来る……最高の未来」

ムギ「自堕落過ぎるよウーロちゃん!」


 専業主婦じゃなくてもはやパラサイト……ニートと言っても過言では無い。


ウーロ「だから、ムギ……ちゃん……お兄ちゃんと……早く結婚、して……ワタシも、やしなっ……て……ガク」

ムギ「やだよ! 私そんなイヤだよ! 普通の結婚生活したいよウーロちゃあああああああああん!」


 とんだ茶番を見せられた所で、リョーク達はゴブリンの巣に捕らえられた冒険者達を見つけ無事救出する。

 更に探索すると魔物語で書かれた巻物を見つける。

 よくわからないので一通り持ち帰りたい、事の顛末を冒険者ギルドに説明して冒険者の引き渡しと巻物も渡した。

 すると冒険者ギルドの学者がその場で訳し、大変な事実に気づく。

 そうやら上位の魔物達が今回のゴブリンの素を中心に人族の街へ攻め入る計画らしきものが記載されていたのだ。

 我々は魔物の進軍を未然に防いだのであった。ということで報酬を弾んでもらえるぞ!


リョーク「以上で、シールドローカルのチュートリアルシナリオは終了。お疲れ様でした!」

ムギ「お疲れ様でした!」

ウーロ「したー!」



〈Congratulation!〉

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