⚂⚃話 そうめんを食べよう!(好)
なんだかんだいろいろ準備して昼食の時間になった。マユミの母親がそうめんを作ってくれたので、一旦皆は昼休憩に入る。
「俺がそうめんとか持ってくるから、2人はそこで待っててくれ!」
「私も手伝おうかダイちゃん?」
「いいっていいって! マユミ達はゆっくりしてろよ!」
ダイチはワクワクした様子で上機嫌で部屋から出ていく。
部屋にはマユミとリッカの2人だけが残される。
「マユちん」
ダイチがいなくなったのを見計らったようにリッカがマユミに話しかける。
「なにリッカちゃん?」
「マユちんって、ダイちんのこと好き?」
「ええ、え、えええッ!?」
息が詰まりながらマユミ。
「べべべっべべ別に好きとかでは……お、幼馴染で、ただの腐れ縁で……」
「めっちゃ顔赤くなってるね。わかりやす」
「ッ!!」
声にならない声を上げるマユミ。
だが、リッカは真顔で視線を逸らしルールブックを開く。
「実はワタシもダイちん大好きなんだよね」
「ッ!?」
「どうしよっか?」
「ど、どうしよっかって……」
そこまで聞いてマユミは押し黙る。
しばらく無言の後、彼女は話し出す。
「私は……ダイちゃんのこと好きだけど……リッカちゃんも親友だと思ってる」
「……」
「だから……私の我がままで……この関係が……崩れちゃうなら……」
マユミは言いたくなさそうに言葉を詰まらせながら、手も震わせていた。それを横目で見ていたリッカは言葉を遮る。
「マユちんは自分の気持ち、我慢しちゃうんだ」
「……だって」
「そこがマユちんの良い所でもあり、悪い所でもある」
リッカは続ける。
「実は昔から考えてた事があるんだけどさ」
「……何?」
「マユちんはダイチンと結婚したい?」
「へぇ!?」
更に突然の質問に、暗い表情が吹き飛ぶ程驚くマユミ。
「けけけけけ結婚ははははそこまではははは、で、でも妄想ぐらいは……」
「うんうん、よしよし」
リッカは本を閉じる。
「それじゃあワタシ、良い考えがあるんだよね」
「良い考え?」
「うん、ワタシ達が全員幸せになる方法」
そこまで話した時、
「そうめんと麺つゆ持ってきたぞー!」
ダイチがお盆に乗っけた大量のざるそうめんと茶碗をガチャガチャ鳴らしながら部屋へ戻ってきた。
それまで話していた女子2人は押し黙る。
が、リッカは目を盗み。
「ワタシもマユちんの事が好きだよ。だから安心して」
「え?」
「後で話すね」
そこ彼女等の話は終わり、皆でそうめんを食した。
〈皆でそうめんを食べて気力が回復した〉
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