第三話 公認デート?!

 久しぶりのシバの運転する車の助手席に座る湊音。車は前のとは違った。

 少し小洒落たカスタムがされた室内広めの普通車。

「ジュリがもっといいやつ買ってあげるとかいうもんだからさー。でも外車とかあれだし……国産車のカスタムエディションでいいって言ったらあれこれシートの色とかどうするとか……たぶん世界に一台だけの車」

 さすがジュリの経済力……と湊音は言葉にしては言わなかったが。

 だがそれよりも……とシバの左手を握る。

「2人きりって……滋賀のバーのトイレの時以来」

「だな。ってーなんでトイレの中だよってな? ……あ、ちなみに今会ってることはジュリと李仁には報告済み」

「なんで?! どうして?!」

 シバのその行動に湊音は狼狽える。元々2人には関係はあってジュリも李仁も公認していた関係だ。


「2人ともオッケー出たから、行くぞー」

 と発進させようとするが湊音はシバをじっと見る。


「だったら、いますぐ抱いて! 公認なら抱いて、激しく」

「あ、あほ……俺の欲望を抑えるためにも人の多いスーパー銭湯行くんだよっ」

「行ったら……互いの体見て……さらに興奮するやつ……」

 湊音は顔を赤らめる。

「さてさて行きますかー」

「……お願いします」

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