第六話 旅行先で秀世ちゃんに思わずイタズラを
【優 視点】
秋男「三月!速見!久しぶりだな!」
沙織「お久しぶりです…秋山先輩。でも未だに私のこと速見とか言ってるの、秋山先輩と
福島の田舎町。親父のBMWR1200Rと俺のCB400SBがタンデムで滑り込んだお屋敷は。
「おじさん!俺のこと覚えてる?」
秋男「三月と速見の一粒種、優(ゆう)君だろ?保育園以来か。大きくなったな~!学生結婚したんだって?」
「はい!紹介しますね」
秀世「はじめまして!優君の妻の秀世と申します!」
秋男「若っか~~、そこらのアイドル顔負けの容姿だな」
三月「おいおい!セクハラセクハラ!」
秋山秋男おじさん。親父の親友。そして、
昔は、か~さんや達也さん、香緒里ちゃんの会社の先輩でもあったという秋男おじさんには、ガキの頃遊んでもらった記憶がある。
俺たちは、秀世ちゃんの紹介も兼ねて、親父達と秋男おじさんのいる福島を訪ねていた。
体調を崩して福島に引っ込んだという白髪交じりの秋男おじさんはもうそろそろ還暦って雰囲気をふんだんに纏っている。
…まあ、秋男おじさんと同い年のはずの親父と50半ばなはずのか~さんが見た目化け物の天然年齢詐称なんだけど(汗)。
秋男「しっかし速見が相変わらず美人なのは言わずもがなとして、秀世ちゃんの美少女っぷりと言い、桂木家は本当に面食い一家だな」
親父が、それはないだろ!って顔をする。
三月「まてまてまて、俺と沙織が恋愛結婚ならそう言われても仕方ないんだけどさ、紹介結婚だぞ?俺ら。誰かさんのさ」
「まあ…俺と秀世ちゃんは…恋愛結婚かな…一応」
赤くなった秀世ちゃんがかわいい。
秀世「あ…あのっ、お義父様とお義母様って、秋男様のご紹介で知り合われたのですか?」
「初耳だよ親父!てっきり大恋愛だったのかと」
言ってなかったっけ?と親父。
三月「秋男の知り合いのところのデートクラブのホストをやっと一緒にクビになった頃だったよな。沙織を紹介してもらったの」
秋男「ば!ばか!!三月のアホタレ!!」
沙織「へ~、聞き捨てられない話が出て来たわね」
三月「し…しまった~」
律子「本当ですね!」
秋男おじさんの奥様、律子さん…見た目若っか!!
沙織「!律子さん!お久しぶりです!」
律子「沙織さんもお久しぶり…でもまずは…尋問ですね!」
沙織「…全く…未だに知らない下ネタ話が出るんだから…ジゴロな旦那って大概!」
律子「本当ですわ!」
「「ねえ、今さらなんだから勘弁してよ…ほんと」」
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秋男「三月のアホたれ!相変わらず土壇場以外はボンクラだな!おまえ」
三月「…おまえが横にいると油断しちゃうんだよ。まあ何とかしてくれるだろうってさ」
秋男「いや…まじ勘弁して!」
秀世「あの…お二人に伺いたいのですが、デートクラブのホストって、何ですの?漫画だと、若い女性がデートの相手役になっているのを拝見したことがあるのですが」
秋男「ん~それじゃね、実際には儲からないんだよ。若い男にはお金が無いからね。俺たちは有閑マダムのお相手を…」
三月「ば!ばか!止めろ!秀世ちゃんはお前の想像以上にお嬢様で世間知らず…」
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―
「秀世ちゃん~!か~さんたちがそろそろ夕食の準備…」
秀世「不潔です~。お義父様!不潔!不潔!不潔!不潔!ふ…」
三月「どひゃ~」
秀世「近寄らないで!近寄らないで!近寄らないで!近寄らな…」
何を吹き込んだの!?親父…
【優 視点…その日の夜 寝室にて】
秀世「…取り乱してしまいました…恥ずかしいです」
あの後、親父はか~さんに、秋男おじさんも律子さんに、耳を引っ張られて退場していった。恐らくは大説教大会だったのだと思うが、少なくともか~さんは、その後うやむやを狙った親父に足腰立たなくなるくらい犯されまくっていたのだと思う。
…いや、律子さんもかな…二人とも夕食の時はふらふらしていたもんな~。
親父と秋男おじさん…基本考えることは一緒っぽい。さすが生涯の相棒とか、おばかなことを言ってるだけある。
ちなみに夕食は秀世ちゃんの本格中華料理が振る舞われた。俺は準備を手伝ったが四人とも何故かその間、雲隠れしていた。
秀世「あ、あの…あっ、さ、さっきから…あん、私の、、に…な…あん…なにを…んんっ」
「…いたずら」
秀世「い…いやっ…ゆ、優さま…今日は…駄目…です…あっ…あっ!」
「…駄目なんだ~残念だな~」
秀世「は…はい…駄目…駄目、ああっ!!ん~~!」
俺の人差し指が、秀世ちゃんの⚪⚪へ。
秀世「ん~~!」
秀世ちゃんは抵抗を諦め、せめて大声を出さないように必死に口を押さえる。
本当にアイドル顔負けの長いまつげに涙をためて。
秀世「ん~~!んん~~~~っ!」
絶頂に全身をぶるぶると痙攣させながら、それでも彼女は声を出さないように耐えきった。
秀世「はあ、はあ、はあ、はあ…」
「凄いね…耐えきったんだ」
秀世「はあ、はあ、優さま…」
「ん?」
秀世「お…お願い…です」
「何が?」
秀世「指を抜いて…お願い!!」
「…」
―
―
「っっっっっっあぁあ"っあ"あ"~~っ!」
甲高い秀世ちゃんの断末魔のような喘ぎ声が家中に響き渡ったんだ。
―
―
―
(翌朝)
三月「優…お前なあ…」
「うん…本当に反省してる」
秋男「なんというか…お前らやっぱり親子だな」
夕べはそのまま気絶しちゃった秀世ちゃんだけど…朝は見事に恥ずかしがりやモードで復活。
俺は、早々に部屋を叩き出されてしまい、俺たちの寝室は、秀世アマテラスの天の岩戸と化した。
今、八百の神様ならぬか~さんと律子さんが、岩戸を開けようと必死になっている。
―
―
沙織「秀世ちゃん開けて~」
秀世「…」
律子「秀世ちゃん話を聞いて~」
秀世「…駄目です…無理です…恥ずかしすぎます…死にます…死ぬ死ぬ」
沙織「だ…大丈夫なのよ!秀世ちゃん!」
秀世「何が…大丈夫なのですかぁ~」
沙織「だって…その時間は…みんな真っ最中」
律子「…あっ」
沙織「誰も…人のなんて…聞いちゃいないのよ!?」
律子「…確かに」
秀世「…」
沙織「…」
律子「…」
秀世「…(ちらっ?)」
沙織「!‥今よっ!律子さんっ!!」
律子「…えいっ!」
秀世「ひゃ~~っ!」
―
―
秀世「優さまのバカ~」
「本当、ごめん~」
天の岩戸から、すりすりと抱きついてきた秀世ちゃんを慰めつつ、親父たちの生暖かい視線を一身に浴びた俺は誓う。
「もっと…上手くやろう!」
秀世「優さま…私、本当に実家に帰ります!!」
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