第四話 華僑は混浴…駄目?

秀世「おかえりなさいませ、優さま」

「ただいま~、今日も暑かったね~」

秀世「お食事になさいます?そ…それともお風呂?そ…そ、それとも、わ…わ…」

「秀世ちゃん、恥ずかしがってるところ悪いけど、今日は来客いないよね?」


あい変わらずへたりこんでる秀世ちゃんには悪いが…この間の三里亜たちは…本当トラウマ級だったよ!

いや、へたりこんでいる秀世ちゃんは、ホントにかわいいんだけどね…


「じ、じゃあまずはお風呂かな」


怖くて「秀世ちゃんが食べたい」とは言えない…


秀世「あ…はい!すぐ準備しますね」

「そうだ!たまには一緒に入ろうか?」

秀世「え?駄目です!」


あれ?


「い…いや、たまには裸で流しっことか…」

秀世「はい!駄目ですよ」


あれえ?



達也「…で?今日の相談事は、新妻が一緒にお風呂に入ってくれない…で良いのかい?」

香緒里「…(ジトッ)」

「はい…」


達也「はあ~、相談って言うから、真面目に何かと思って焦ってたんだよ~」

「す…すみません…」

香緒里「まあまあ、たっちゃん。遊びに来てくれたんだと思えば!」

達也「そりゃ優君ならいつでも大歓迎だけどさ」



国見達也探偵事務所を夫婦で切盛りするお二人。達也さんと香緒里ちゃん。


お二人とも、か~さんの会社時代の後輩で、親父とも仲良し。俺からすれば何でも相談出来る頼りになる大人だ。



「…で、お二人はお風呂どうなんですか?」

達也「…」

香緒里「…」

「?」


達也「…ま、真面目に聞いてる?」

「はい!」

達也「そ…そりゃまあ」

香緒里「は…入ってます」

「ですよね~、うちの親父どもでさえ、未だに一緒に入ってるんだから、結婚から日の浅い達也さんのところはね~」


達也「いや、うちもアラフィフ…三月さんのところもだけど…」



香緒里「真面目にどうなのかしら、華僑のかたの何か風習でもあるのかしら」

達也「優君、その場で何か聞かなかったのかい?」


「いや…あまりにも当然みたいな感じで拒否されたんで、聞くに聞けず…なんか俺がおかしいのかと…」


達也「ん~本当に華僑の風習なのかな…そうなると分からないな。拳秀君や明美君に聞いてみたら?」


「…最近、明美ちゃんは三里亜と組んで過激モードだし、頼みの綱の拳秀義兄さんは…」

達也「…ああ、唯一の弱点…超シスコンだったっけ」

「…本件だけは、相談した瞬間にぶちギレられそうで…」


達也「そうすると聞けるのは…」



三月「むすこ~、さすがにそれは分からないって…華僑の身内ったって俺はやっぱり日本人なんだぜ?」

「やっぱり、そうだよね…」

三月「まあ…俺とママは一緒にお風呂入るけどなっ」

「…うん…よく知ってるから言わなくて良いよ」

沙織「…パパの…バカっ!」


三里亜「何よお兄、直接、秀世あのこに聞けば良いじゃん。セッ⚪スの時に寸止めでも仕掛けてさ」

「…なあ、おいもうと本当、ヨーロッパで何して来ちゃったの!?その発想、何!?」


大体、なんでおミリアが今日、実家ここにいるの?


三里亜「お兄が聞きにくいなら…あたしと明美で聞いてみようか?」

「…寸止めで?」

三里亜「寸止めで」


「…却下で!」

三里亜「え~~っ」


沙織「ん~、秀世ちゃんなにか恥ずかしがってるのかな?」

三月「浮気案件だと、キスマークや縄の跡とかを見られたくなくてお風呂拒絶とかあるけどな」


さすがに浮気は無いと思うけど…そう言われれば秀世ちゃんは恥ずかしがってるのか、夜のエッチは真っ暗を要求してくる。


だから、秀世ちゃんの肌とかになにかがあっても確かに分からないなあ。




「ただいま~」


考え事していたから、お帰りの返事が無かったこと気にとめなかったんだ。


俺は洗面所に直行して


秀世「きゃー」


そこに裸の女神が降臨していた。


「わ…わわっ!?」


秀世「優さま!駄目です!駄目です!駄目です!」

「わ、悪い!」

秀世「出てって!出てって!出てって!出て…」

「はいい…」


バタン!



秀世「見…見ましたね?」

「な…ナニヲ?」

秀世「わ…わたしの…は、はだか…」


「ああ、綺麗だったよ、いつものように」


秀世「!!ヒドイです!ヒドイです!ヒドイです!ヒドイで…」

「ち…ちょっと待って!いつもやることやってるんだから見ちゃってるじゃん!」

秀世「い…いつも暗くして貰ってます!」


「そ…そんなこと言っても、暗闇なんか慣れちゃうんだから!」

秀世「ゆ…優さまの…バカ~!!」



…大体分かった。秀世ちゃんはともかく恥ずかしいと…恥ずかしくて俺にも肌をさらせ無いと…


「じゃあさ…まずは電気消して、一緒にお風呂入ろうよ」

秀世「は…はい、それなら何とか…」


「温泉地とかだと、家族風呂とかいうのもあって、親子や夫婦は一緒だよ?」

秀世「そ…それは、ハードル高いです!」


「大体、何を恥ずかしがってるの?綺麗じゃん」


秀世「む…」

「む?」

秀世「胸が小さ…」

「ああ!CよりのBカップでしょ?かわいいじゃん」


秀世「…一言多いですわ…優さま!」


その日、初めての混浴のあと、当然に燃え上がった俺たちは、むちゃくちゃエッチした。

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