重絆のブラックドッグ娘 ゲイド(パズル編)

 豪雪妻山二階。

 ガラスの棺とそれを囲む左右二ヶ所の8×5のマス目がある部屋の中。

 路地花達七人は、立て掛けられた一枚の木の板を見つけた。

「どうやら、パズルのようね」

「路地花様。パズルの解読をお願いします! 」

「任せて、ゲイド! 」


 ベクトル地蔵のルール


 マス目の中いるお地蔵さんを矢印の方向へ飛ばせ。

 そこで浮かび上がるに文字の動物を答えよ!


 □ □ □ □ □ □ □ □   □ □ □ □ ↓ □ □ □   

 □ ↖ □ ↖ □ □ □ □   □ □ □ □ □ □ □ □

 □ □ □ □ □ □ □ □   □ □ ↑ □ □ □ □ ↙

 □ □ □ □ □ □ □ □   □ ↙ □ □ □ □ □ □

 □ □ □ ↗ □ □ □ □   □ □ □ □ □ □ □ □


「この場合、一つずつ飛ばすとわからないわね。ここは、ゲイド達の魔法が必要だね! 」

「え?! あたし達ですか? 」

「お願い出来る? 」

「かしこまりました! 」

 ゲイド達は、右手の拳を左肩に移動させた。

「レベル6…………」

「忠誠心の絆!!!!! 」

 ビュンビュンビュンッ! ビュンビュンッ!

 ゲイド達は、魔法で一斉にパッと消えた。

 デイド、ベイド、ペイドは左のお地蔵さん。

 ゲイド、ゼイドは、右のお地蔵さんに移動。

 アルゴと路地花は、マス目の外側にある残ったお地蔵さんの後ろ移動した。

「それでは、飛ばすよ! 」

「うん! 」

「ワン!!!!! 」

 路地花達は、お地蔵さんを前に倒した。

 路地花に合わせて、お地蔵さんの足を叩く。

「発射! 」

 パシッ! パシッパシッパシッパシッパシッパシッ!

 ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!

 ビビュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!    

 ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!

 お地蔵さんは、真っ直ぐ移動。

 すると、七本赤い線がピカッと光り出した。

「ううん? 奥が『○』? 手前が『■』? 『○■』だ! 」

「『○■』? 」

「『○■』なの? 」

「どう言うことですか? 」

 アルゴとゲイド達は、一斉に路地花の顔を見た。

 と、その時。

 ガダアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァンッ!

 ガラスの棺が勢いよく開いた。

 そこから、ゆっくりと少女が立ち上がる。

 お地蔵さんのような赤い帽子と白い和服と黒いタイツ。

 腰の白い翼と黒いポニーテールと爆乳。

「やはり、ここにもいたのね。封印された魔法少女さん」

「ご存知ですね。同族様! 」

 白い和服の魔法少女は、白い翼をパタパタと羽ばたかせながら、大きい岩の上に立つ。

「わたくしは、鶴の魔法少女の紅乱くらん。豪雪妻山の守り神でございます! 」

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